放射線治療科

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子宮頸がんの放射線治療について

放射線治療の対象

子宮頸がんの主な治療法は手術と放射線治療で,進行した患者さんに対しては抗がん剤治療も行われます。日本では,1期や2期の早期の子宮頸がんの患者さんに対しては手術が選択されることが多いですが,早期の子宮頸がんに対する放射線治療の成績は良好であり手術と比べて劣らないことが示されています。高齢や内科的な疾患を持った患者さんや手術を希望されない患者さんに対しては早期の場合も放射線治療を行います。3期や4期の進行した患者さんに対しては放射線治療を中心とした治療を行います。進行した状態でも放射線治療の効果は高く,手術が困難な患者さんでも完治することも多くあります。

放射線治療の方法について

リニアックという治療装置を用いて体の外部から放射線をあてる外部照射と,ラルスという治療装置を用いて体の中から放射線をあてる腔内照射があります。通常は,外部照射から治療を開始し,後半に腔内照射を組み合わせて治療を行います。全体の治療に要する期間は約6~7週間です。

放射線治療期間中に抗がん剤を使用すると治療効果が向上するとされています。抗がん剤を使用するかどうかは病状や年齢や体力に応じて決定します。

リニアック

ラルス
小さな線源を出し入れする機器

外部照射

治療開始前に皮膚にマークをつけてCTを撮影して治療位置を決めます。CT画像をもとに治療範囲や治療線量を決定します。治療範囲は子宮とその周囲のリンパ節で,前後左右の4方向から放射線の治療を行います。1回の治療時間は約10分間で治療台の上で安静にして頂きます。治療中に痛みや熱感を感じることはありません。月曜~金曜,毎日1回,週5回,合計25~30回の治療を行います。

リニアックでの治療

大きな楕円が子宮,小円はリンパ節
8角形が放射線を照射する範囲

腔内照射

子宮と膣のなかにチューブを挿入し,その中に放射線を出す線源を入れる治療です。子宮の中から直接放射線をあてるため,病巣部に放射線を集中させることが出来ます。1週間に1回で3回程度行います。子宮や膣にチューブを入れる時に痛みを感じるときがありますが,挿入後は圧迫感程度です。チューブを挿入した後にレントゲン写真とCTを撮影し,チューブの位置を確認し,線量の計算を行って治療時間を決めます。その後,チューブを治療機械に接続して治療を開始します。放射線を出す線源が自動的にチューブの中に入っていきます。線源が入る時や放射線が照射される時,痛みなどはまったく感じません。照射時間は10~20分程度です。照射終了後,すべてのチューブを取りはずします。以上すべてに1時間くらいかかります。

ラルスでの治療

子宮と膣の中にチューブを挿入

効果と副作用について

放射線治療により腫瘍は縮小し,出血や疼痛などの症状は治療開始から3~4週間程度で消失することが多いです。早期例では腫瘍を完全に消失させる可能性は非常に高く,ある程度進行した患者さんの場合でもでもしばしば消失させることが出来ます。

主な副作用は下痢です。症状の程度には個人差があります。症状が軽い場合は治療不要ですが,強い場合には,下痢止めの内服や,点滴治療を行います。食欲低下,腹痛を伴う場合もあります。その他,膀胱への影響として,頻尿や残尿感や排尿痛を認めることがあります。血液検査では,白血球減少が生じますが,程度は軽度で,通常処置は不要です。以上の症状は,治療終了~数週間程度で軽快します。

閉経前の患者さんの場合,放射線の影響で卵巣の機能が低下し,更年期障害としての症状が出ることがあります。

稀に,放射線治療の後遺症として,治療1~2年後に直腸や膀胱の粘膜障害のため血便や血尿が出ることがあります。通常は経過観察することで治りますが,稀に処置を要することがあります。また,稀な後遺症として,腸の癒着による腸閉塞や下肢の浮腫(むくみ)が生じることがあります。

当院の治療成績

2008年から2016年に当院で初回の放射線治療を行った子宮頸がんの患者さんは89人です。治療後5年での生存率は全体では71%でした。進行度別では,1期100%,2期78%,3期73%,4期25%でした。

治療例

治療前(8cmの腫瘍)

治療後1年(正常の子宮の形に戻る)

外来診療時間

午前8時30分~午後5時15分

※初診の方はかかりつけ医の
 紹介状を持参してください。
※予約の無い方の受付時間
 午前8時30分~午前11時
休診日
土曜,日曜,祝日,年末年始
(12月29日から1月3日)
面会時間
11時~13時まで(平日)
15時~20時まで(平日)
11時~20時まで(土・日・祝日)

〒734-8530
広島市南区宇品神田一丁目5番54号
TEL(082)254ー1818(代表)

①③⑤番

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