内視鏡内科

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科の特色(消化器内科,内視鏡内科と共通のため,内容は同じです)

消化器内科・内視鏡内科は,共同で,衣食住の食に関する臓器の病気を担当しています。つまり食物の通り道である食道から胃,十二指腸,小腸(空腸,回腸),大腸,直腸までの消化管と食物の消化吸収代謝に関する肝臓,膵臓,胆嚢・胆道,これら消化器の病気(消化器疾患)を担当しています。消化器疾患は病気が非常に多く,そのため検査も多種多様にわたり,一方で専門的技術を必要とします。近年の内視鏡手術の増加に対応するため,消化器内科5名と内視鏡内科5名の計10名の専門医と4名の診療医(うち後期研修医3名)の14名の医師により共同で外来・入院診療を行っています。ただし入院診療においては,消化器内科,内視鏡内科の指導医の専門性もあり,消化器内科所属指導医が肝,胆,膵疾患を主として担当し,内視鏡内科所属指導医が消化管疾患を主として担当しています。

また,特に手術適応消化器がん症例に対しては,早期に手術を行うため,受診された時点より当院消化器外科医と情報を共有する体制をとっています。

令和元年5月からは,消化器センターが発足し,肝疾患,胆嚢・胆道・膵疾患は,南5病棟,消化管疾患は南4病棟とし,内科医と外科医が同一病棟で仕事する体制となっており,連携がより強化されています。

対象疾患

消化器内科:主として肝疾患,胆嚢・胆道・膵疾患

内視鏡内科:主として消化管疾患

診療内容

外来における消化器系の検査

胃がんや大腸がんなどの消化管疾患の診断は内視鏡検査で行っており,上部内視鏡検査(胃カメラ),大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は月曜日から金曜日まで毎日行っています。上部内視鏡検査では苦痛を軽減するため,鎮静剤を使った内視鏡検査や内視鏡径の細い経鼻内視鏡検査も行っています。大腸内視鏡検査においても,送気ガスを空気より二酸化炭素にすることで検査後の腹満感の早期改善に努めています。また,小腸疾患に対してはカプセル小腸内視鏡,ダブルバルーン小腸内視鏡を導入し,小腸の病気にも積極的に対応しています。内視鏡検査は全て原則予約制ですが,上部内視鏡検査は絶食で紹介いただいた患者さんには当日検査(予約の方を優先としているので待ち時間は長くなります)が受けられるように配慮しています。

腹部超音波検査も内視鏡検査と同様に月曜日から金曜日まで毎日行っています。さらに消化器内科・内視鏡内科より医師を毎日1人以上配置し,臨床研究検査科の超音波検査士と共同で検査を行っています。これにより消化器,消化管疾患の高度な専門性の要望にも対応しています。

腹部CT,MRI検査は当院放射線診断科において高精度の機器を用いて行っています。その診断は,放射線診断科専門医と,消化器内科・消化器内視鏡科専門医による2重の診断(ダブルチェック)となっています。

消化管疾患

食道,胃,十二指腸,大腸の腫瘍(早期がんや腺腫などの良性腫瘍)に対して,通常の白色光観察に加えて,色素内視鏡,NBI/BLIを用いた拡大内視鏡,超音波内視鏡など最新の機器を使用し,最適な治療を決定しています。診断結果に基づいて,内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)や内視鏡的粘膜切除術(EMR)による根治治療を数多く行っており,ESD目的に県外など遠方からも当科に来院されています。2cm未満の大腸ポリープの場合は,多くの症例で外来での日帰り内視鏡治療(ポリペクトミー,EMR)を行っています。

≫≫消化管内視鏡診断・治療

潰瘍性大腸炎,クローン病などの炎症性腸疾患は,一般の薬物療法のほか,経腸栄養法,ステロイド強力静注療法,免疫調節剤(アザチオプリン,タクロリムス)療法,分子標的薬(インフリキシマブ,アダリムマブ,ウステキヌマブ,ゴリムマブ,ベドリズマブ,トファシチニブ,フィルゴチニブ,ウパダシチニブ,リサンキズマブ)療法,白血球除去(GCAP)療法などの多種類の治療法を適切に使用して,一人一人の病態に応じた治療を行っています。専門外来が水曜日と金曜日に開設されており,最新の治療をご提案しています。入院では看護師,薬剤師,栄養士,ソーシャルワーカーと協力し,食事,生活,服薬などのチーム医療を推進しています。

≫≫炎症性腸疾患外来

肝疾患

肝疾患は,原因不明の肝障害,ウイルス性肝炎,自己免疫性肝疾患,脂肪肝,肝腫瘍(肝血管腫や肝がん)などを対象として,毎日専門外来を開設しています(月~木曜は午前,金曜は午後)。

従来は入院が必要であったウイルス性肝炎に関して,B型肝炎に対しては,核酸アナログ剤を使用し,C型肝炎に対しても,抗ウイルス内服治療が一般的となり,入院することなく外来通院に終始することも可能になっています。C型肝炎ウイルスの排除は100%に近づいており,副作用は格段に少なくなっています。

肝がんの治療は,ラジオ波熱凝固,肝動脈塞栓術,定位放射線治療,外科切除治療など個々の病態に応じて,内科・放射線科・外科と相談し,オーダーメイド治療を推進しております。また肝がんの治療において肝機能温存が原則であり,臨床腫瘍科と相談して分子標的薬を考慮することが多くなると考えています。

胆嚢・胆道・膵疾患

腹部超音波検査,CT,MRI,内視鏡的胆膵管造影検査(ERCP),超音波内視鏡検査(EUS)などにより,胆嚢・胆管がん,膵がんなどの早期診断を目指しています。腫瘍の組織学的診断としての超音波内視鏡下穿刺吸引針生検(EUS-FNA)とともに,早期膵がんの診断を目的としたSPACE(ENPD下膵液細胞診)も積極的に行っています。閉塞性黄疸,急性胆管炎の救急対応に関しても,内視鏡的治療(ENBD,ERBD),経皮経肝的治療(PTCD,PTGBD,PTGBA)が24時間対応できる体制をとっており,他病院よりの救急要請にも対応しています。

また,近年低侵襲内視鏡医療として注目されている超音波内視鏡下治療(超音波内視鏡下膿瘍ドレナージ,胆管ドレナージ,膵管ドレナージ)も積極的に行っています。さらに,胃切除後などの腸管再建既往のため,これまで通常の手技(ERCP、ENBD、ERBD)では困難であった胆・膵疾患に対しても,ダブルバルーン小腸内視鏡技術を用いて検査・治療を行っています。

地域医療機関の先生方へ

上部内視鏡検査のみの依頼の場合,「上部内視鏡検査申込書」により患者総合支援センターを通してご紹介いただければ,来院後速やかに検査が受けられ,当院での待ち時間を極力少なくできます。詳しくは,患者総合支援センターにお問い合わせください。

食道から直腸までの消化管,肝・胆・膵疾患に対して,最新の知見と最新の医療設備による診療を行っています。

引き続きのご指導・ご支援をお願いいたします。

≫≫上部内視鏡検査予約対応について

外来診療時間

午前8時30分~午後5時15分

※初診の方はかかりつけ医の
 紹介状を持参してください。
※予約の無い方の受付時間
 午前8時30分~午前11時
(予約のある方の後での診療に
 なります)
※診療科によっては受診できない
 場合があります。
 ≫≫手術日の注意[PDF]
 ≫≫外来診療担当医表
休診日
土曜,日曜,祝日,年末年始
(12月29日から1月3日)
面会時間
11時~13時まで(平日)
15時~20時まで(平日)
11時~20時まで(土・日・祝日)

〒734-8530
広島市南区宇品神田一丁目5番54号
TEL(082)254ー1818(代表)

①⑦⑤番

「県病院前」下車徒歩3分

広電バス 12号

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まちのわループ 301,302

「県病院前」下車徒歩1分