臨床腫瘍科

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科の特色

当院は,平成18年8月24日厚生労働省が指定する広島県地域がん診療連携拠点病院に指定され,臨床腫瘍科は同年7月にあらゆる固形がんを対象とした化学療法を専門とする診療科として新設され,院内の外来化学療法の大部分を担当しています。平成30年10月より悪性リンパ腫,多発性骨髄腫,骨髄異形成症候群などの血液がんの化学療法も提供しています。

南棟3階にある臨床腫瘍科

通院しながら治療ができます

近年,固形がんに対し高い有効性を示す抗がん剤が多数開発され,進行がんや再発がんの治療成績は飛躍的に向上しています。当科の特色としては,化学療法は原則として外来通院の実施です。ほとんどの化学療法では入院する必要はありません。

当科では,抗がん剤治療を専門とする医師(日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医),看護師(がん看護専門看護師,がん化学療法看護認定看護師,がん疼痛緩和認定看護師など)や薬剤師(外来がん治療認定薬剤師など)等の専門・認定資格をもったスタッフで構成された化学療法チームが,それぞれの立場から副作用・合併症に対する支持療法のあり方をわかりやすく説明し,安心して化学療法を継続していただけるように努めています。また,治療による副作用や困りごとについて相談,支援も行っています。当科で加療中の患者さんには,化学療法に伴う有害事象や在宅療養生活に関する相談に電話での対応も実施しています(電話サポート)。

平成27年4月より東6病棟は腫瘍センターとしてリニューアルされ,がんによる症状の緩和を目的とした支持療法(姑息的手術を含む),化学療法,放射線療法,化学放射線療法,緩和ケアといった集学的な治療を提供しています。退院後の在宅療養の質の向上を図るために,入院初期よりがんリハビリテーションを提供し,また患者さん,そのご家族ならびに在宅サービス提供の医療者を交えて,在宅サービスの調整も行います(退院時カンファレンス)。臨床腫瘍科は,この腫瘍センターの中に基本病床25床を有しています。

抗がん剤治療検査のご案内(動画)

腫瘍センターはこちら

研究面では,日本のがん医療の中心である国立がん研究センター(JCOG大腸がんグループ)や西日本がん研究機構(WJOG)などとの共同研究・交流や治験,臨床試験,学会活動を積極的に行い,新規化学療法の開発,化学療法の質の向上に努めています。

教育面では,日本臨床腫瘍学会指導医,血液学会指導医の下でがん薬物療法専門医の育成を行っています。

対象疾患

固形がん

乳がん,消化器がん(食道がん,胃がん,小腸がん,大腸がん,肛門管がん,膵がん,胆道がん,消化管間質腫瘍(GIST)など),肺がん,婦人科がん(子宮がん,卵巣がん,腹膜がんなど),泌尿器科がん(腎細胞がん,腎盂尿管がん,膀胱がん,前立腺がん,尿膜管がんなど),頭頸部がんなどの固形がんを始め,原発不明がん,神経内分泌腫瘍,神経内分泌がん,軟部肉腫,胚細胞腫瘍などの希少がんに対しても,がん化学療法(放射線併用療法を含む)や薬物治療(ホルモン療法など)を提供しています。

血液がん・血液疾患の診療

悪性リンパ腫,多発性骨髄腫,骨髄異形成症候群,骨髄増殖性疾患(真性多血症,本態性血小板血症,原発性骨髄繊維症),白血病,特発性血小板減少性紫斑病,自己免疫性溶結性貧血等の診断・治療を提供します。

血液疾患が疑われる場合の精査

確定診断された血液疾患の外来診療の他,白血球増加/白血球減少,多血症/貧血,血小板増加/血小板減少,リンパ節腫大,脾腫,不明熱などの原因精査の依頼にも対応しています。

診療内容(形態)

外来診療

外来通院によるがん化学療法では,自宅での患者さんの自己管理が重要となるため,服薬指導,在宅支援には特に力を入れています。新規承認された抗がん剤の使用や,がん患者の遺伝情報(ゲノム)を解析して最適な治療法を決める「がんゲノム医療」にも積極的に取り組んでいます。

入院診療

基本病床は腫瘍センター(西8病棟)25床です。(ア)腎機能保護の目的から多量の補液を要するような,シスプラチン等の抗がん剤の投与,(イ)初回の化学療法導入時,(ウ)食道がんに対する根治的放射線化学療法では,入院の上治療を行っています。また,全身状態の悪い患者さんへの化学療法や副作用の治療,緩和ケアへの移行を念頭に置いた症状緩和などは,入院で治療することもあります。

退院後の在宅療養の質の向上を図るために,がんリハビリテーションを提供すると共に,患者さん,そのご家族ならびに在宅サービス提供の医療者を交えて退院時カンファレンスを実施して在宅サービスの調整等も行います。

セカンドオピニオン外来

患者さん本人や家族が,化学療法に関して相談ができる「がん化学療法相談室」を設置し,セカンドオピニオンとして週2回(火曜日と木曜日の午後2時より,予約・情報提供書が必要)相談を承っています。1回のセカンドオピニオンに1時間という時間を配分し,患者さんや家族の立場を十分に把握した上で,専門的な情報を分かりやすく提供すると共に,適切なアドバイスを心掛けています。当院の患者総合支援センターにご相談ください。

緩和ケアチーム外来

当院の緩和ケアチーム(緩和ケア専門医,がん看護認定看護師など)により,化学療法の初期からより専門的な緩和ケアを提供します(要予約制)。

外来診療時間

午前8時30分~午後5時15分

※初診の方はかかりつけ医の
 紹介状を持参してください。
※予約の無い方の受付時間
 午前8時30分~午前11時
(予約のある方の後での診療に
 なります)
※診療科によっては受診できない
 場合があります。
 ≫≫手術日の注意[PDF]
 ≫≫外来診療担当医表
休診日
土曜,日曜,祝日,年末年始
(12月29日から1月3日)
面会時間
11時~13時まで(平日)
15時~20時まで(平日)
11時~20時まで(土・日・祝日)

〒734-8530
広島市南区宇品神田一丁目5番54号
TEL(082)254ー1818(代表)

①⑦⑤番

「県病院前」下車徒歩3分

広電バス 12号

「県病院前」下車徒歩1分

まちのわループ 301,302

「県病院前」下車徒歩1分