放射線治療科

このページを印刷する

頭頸部がん 肺がん 食道がん 乳がん 子宮頸がん 前立腺がん 脳転移 骨転移

頭頚部がんの放射線治療について

はじめに

頭頚部がんとは口,鼻,のど,その周囲にできるがんのことで,口腔がん(舌がんを含む),鼻腔がん,副鼻腔がん,唾液腺がん,咽頭がん,喉頭がん,などがあります。症状は,部位により異なり,喉頭がんでは声のかすれ,咽頭がんや口腔がんでは咽頭痛口内痛や嚥下痛,鼻腔がんや副鼻腔がんでは鼻閉や鼻出血,唾液腺がんでは頚部腫瘤などです。主な治療方法は手術と放射線治療で,進行例では抗がん剤治療も行います。咽頭がんや喉頭がんでは,手術を行った場合の治療部位の変形や機能障害が大きいため,形態を温存できる放射線治療を行うことが多いです。口腔がんでは,病変の位置や範囲により手術または放射線を選択します。鼻腔がん,副鼻腔がん,唾液腺がんでは手術を中心とした治療を行うことが多いですが,しばしば放射線治療を併用します。

治療方法

外部照射で放射線を病巣部に照射します。頚部リンパ節に転移がある場合や,転移を起こしやすい場合には頚部リンパ節を含んで照射します。早期がんの場合は放射線治療のみで治療し,1日1回,週5回で合計回数は30回程度です。ある程度進行した場合は,抗がん剤治療を同時に行い放射線治療の回数は30~35回です。

効果と副作用について

放射線治療の効果で腫瘍は徐々に縮小します。完全に消失させることが治療の目的ですが,完全に消失する確率は,病変の部位や進行度によって異なります。早期の喉頭がんでは90%程度の確率で腫瘍を消失させることができます。

副作用も治療部位や範囲によって異なります。早期の喉頭がんのように治療範囲が小さく抗がん剤を使用しない場合は,副作用は比較的軽く,咳,声のかすれ,嚥下痛,皮膚の発赤かゆみなどが生じますが,通院で治療可能な程度です。

ある程度進行した頭頚部がんの場合は,照射範囲が広いことと抗がん剤を併用するために通常は入院での治療が必要になります。主な副作用は,口腔や咽頭の粘膜の炎症による痛み,特に食事摂取時の痛み,治療部位の皮膚の発赤とかゆみ,味覚障害,唾液分泌障害などです。抗がん剤による食欲低下や倦怠感も加わり,食事摂取がかなり困難になることも多く,点滴などによる栄養補給を行いながら治療を行います。

当院の成績

2008年4月から2017年12月の間に放射線治療を行った頭頸部がんの患者さん(手術を受けた患者さんは除く)は152人で,部位別では,咽頭がん78人,喉頭がん57人,口腔がん9人,鼻・副鼻腔がん4人,その他4人でした。進行期別では,1期43人,2期37人,3期21人,4期51人でした。

5年生存率は全体では66%で,進行期別では,1期74%,2期67%,3期58%,4期62%でした。

治療例

喉頭がん(治療前)
声帯に腫瘍を認める

放射線治療後
腫瘍は消失している

外来診療時間

午前8時30分~午後5時15分

※初診の方はかかりつけ医の
 紹介状を持参してください。
※予約の無い方の受付時間
 午前8時30分~午前11時
(予約のある方の後での診療に
 なります)
※診療科によっては受診できない
 場合があります。
 ≫≫手術日の注意[PDF]
 ≫≫外来診療担当医表
休診日
土曜,日曜,祝日,年末年始
(12月29日から1月3日)
面会時間
11時~13時まで(平日)
15時~20時まで(平日)
11時~20時まで(土・日・祝日)

〒734-8530
広島市南区宇品神田一丁目5番54号
TEL(082)254ー1818(代表)

①⑦⑤番

「県病院前」下車徒歩3分

広電バス 12号

「県病院前」下車徒歩1分

まちのわループ 301,302

「県病院前」下車徒歩1分