褥瘡対策チーム
褥瘡部の処置方法
準備するもの
●洗浄用ボトル
●38℃程度の微温湯または生理食塩水
●弱酸性の清浄剤
●ディスポ手袋,エプロン
●拭き取り用ガーゼ
●外用薬
●ドレッシング剤またはガーゼ
●固定テープ
●創評価のためのカメラ
●メジャー
手順1
褥瘡ケアの基本は洗浄です。
お湯の温度はひと肌程度に温めましょう。冷たすぎると血管が収縮し,創面の血流を阻害します。また,熱すぎると組織を損傷させてしまい,傷の治りが悪くなることがあります。
褥瘡の周囲の皮膚は脆くなっているため,低刺激で肌と同じpHである弱酸性洗浄剤の使用をおすすめします。
手順2
洗浄剤をいきなりつけるのではなく,まずはお湯をかけて皮膚をなじませましょう。
創周囲には浸出液だけでなく,薬剤やテープなどの粘着剤,排泄物や汗などの汚れがついています。創周囲の皮膚を洗浄することで,創内の細菌数を減少させることができます。
皮膚の汚れを微温湯で流す。
手順3
しっかり泡立てた洗浄剤で擦らないように指の腹を使って,創周囲の皮膚をやさしく洗いましょう。
弾力性のある泡は洗い落ち・すすぎ落ちがよくなります。クッション効果があるので,摩擦をかけずに洗うことができます。最近は弱酸性で泡タイプの商品が販売されていますので,効率的に行いたい場合におすすめします。
創周囲に泡をのせ,やさしく洗う。
手順4
壊死(死んだ組織)やポケットがある場合は,創内も洗浄して構いません。薬剤や汚水がポケット内に残ると感染の原因となりますので,しっかり洗浄しましょう。
良性肉芽(牛肉色の組織)の場合は,無理に擦ってしまうと組織を損傷させ,出血を起こしたり治癒を阻害させてしまうので注意しましょう。
壊死組織やポケットがある場合,適度な水圧をかけながら洗浄する。
手順5
石けん成分が皮膚に残ると,新たな皮膚障害を起こしやすくなります。十分なお湯でしっかり洗い流しましょう。
十分な量の微温湯で洗い流す。
手順6
皮膚に水気が残らないように拭き取りましょう。その時,擦らないように優しく押し拭きしましょう。
特に臀部など二面が接触する部分は,蒸れやすいため忘れずに拭き取りましょう。
水分を押さえて拭き取る。
薬剤を使われている方
創の大きさに合わせて十分な厚さの量をつけましょう。なるべく創周囲の皮膚にはつけないように注意しましょう。
軟膏をつけたあとはガーゼやパッドをあてます。ずれやすい場合や排泄物が傷につきやすい場合はテープで固定しておきましょう。
外用剤の付け方
●創面の大きさに応じて適量を塗布する。
●ガーゼなどにのばして貼付するか,または患部に直接塗布する。
●創面を覆うのに必要なかつ十分な厚さ(約2~3mm)に直接に塗布する。または,ガーゼに同様の厚さにのばし貼付する。
●細胞毒性のある外用剤は健常皮膚につかないように注意する。
●滲出液をコントロール
●創を乾燥させない
ドレッシング材を使われている方
創周囲2~3cm覆う大きさにカットして貼付してください。貼付した日付をかいておくと交換日を忘れずにすみます。
ゲルがあふれる前に交換し,1週間以上は貼らないようにしましょう。
ずれたり汚染などあれば交換しましょう。ずれやすい場合や排泄物が傷につきやすい場合はテープで固定しておきましょう。
ドレッシング剤の貼り方
●サイズ
創周囲に健常部を2~3cm覆う大きさが必要。
●交換時期
ゲルが漏れる前に交換する。滲出液が少なければ交換頻度を伸ばしても良いが,7日以上は連用しない。
カットして貼る
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