大腸がん

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大腸がんとは

大腸は,結腸(虫垂,盲腸,上行結腸,横行結腸,下行結腸,S状結腸),直腸(直腸S状部,上部直腸,下部直腸),肛門と続く約2mの管で,右下腹部から時計回りにお腹の外周を一周して肛門へとつながっています(図)。水分の吸収と便の貯留・排出などが主な機能です。とくに直腸は便の貯留と排出に非常に重要な役割を担っています。

(大腸癌取り扱い規約第9版より引用)

大腸に発生するがんを大腸がんと言います。大腸の中で結腸(虫垂,盲腸,上行結腸,横行結腸,下行結腸,S状結腸)に発生すると結腸がん,直腸に発生すると直腸がんと言います。大腸がんの罹患率は増加傾向にあります。2019年では,罹患数が第1位になっております(図1)。

男性はおよそ10人に1人,女性はおよそ12人に1人が,一生のうちに大腸がんと診断されています。また,大腸がんは日本でも近年増加傾向です。40代から増加しはじめ,高齢になるほど高くなります(図2)。

図1/罹患数の多いがん(2019年)

(国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」より引用)

図2/年齢階級別罹患率【大腸 2019年】

(国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」より引用)

症状

大腸がんが小さいうちは,ほとんど症状がありません。がんが大きくなってくると,黒色便(便に血が混じる),下血(肛門から出血する),腸閉塞(腸がつまって便やおならがでなくなる)や腸穿孔などの症状がみられるようになります。

検査

便潜血検査

便中に微量の血液が含まれているかどうかを検出します。定期的に行われるスクリーニング検査として使用され,がんの早期発見に役立ちます。

大腸内視鏡検査

下剤の内服で大腸内をきれいに洗い流した後に,内視鏡を用いて大腸全体の内腔を観察します。病変(図3)が見つかれば,その組織の採取(生検検査)し診断を付けることができます。良性ポリープや早期がんなどの腫瘍を摘出し治療をすることもできます。

バリウム注腸検査

バリウムという特殊な液体を大腸に注入し,X線撮影を行います。大腸の形状や腫瘍の有無を観察することができます。

CT検査・PET-CT検査

大腸がんが見つかったら,大腸以外の部位に転移を起こしてるかを確認するために行う検査で,リンパ節転移や遠隔臓器転移の有無により治療方針を決定します。

MRI検査

直腸がん(特に肛門近傍の下部直腸)の場合に手術前に行います。骨盤内の狭い空間にある直腸のがんとその周囲にある骨盤内臓器との位置関係を確認して,どこまで切除するべきであるかと術前治療(抗がん剤・放射線治療)を行うべきかを決めます。

図3

診断

大腸がんは,大腸の腸管壁に発生した腫瘍が壁のどこまでの深さまで浸潤しているのか(深達度/図4),がんのある腸管近傍の領域リンパ節に転移を認めるかどうか(リンパ節転移/図5),他の遠隔の臓器に転移を来しているのか(遠隔転移/図6)の3つの因子で表1のようにステージ(進行度)が決まります。

図4

図5

図6

表1

ステージ
がんが粘膜の中にとどまっている。
がんが大腸の壁の筋層までにとどまっている。
がんが大腸の壁の筋層の外まで浸潤している。
領域リンパ節転移がある。
遠隔転移(肝転移,肺転移など)または腹膜播種がある。

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