大腸がん

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大腸がん

大腸外科では,大腸がん,炎症性腸疾患,大腸良性疾患に対する治療を行っています。特に大腸がんに対しては力を注いでおり,消化器内科,内視鏡科,放射線科,臨床腫瘍科,泌尿器科など各科と連携を取りながら,最も有効な治療または最新の治療を行っています。

大腸がんとは

大腸がんは何らかの原因で大腸粘膜の細胞が変化して発生し,細胞分裂を繰り返して大きくなります。

大腸がんの発生には2つの経路があると考えられています。

腺腫-がん連関(adenoma-carcinoma sequence)

APC遺伝子異常で腺腫が発生し,K-ras遺伝子異常とp53遺伝子異常でがんが発生すると考えられています。

デノボがん(de novoがん)

発癌過程における遺伝子異常は不明です。

大腸がんは増大するとともに転移を起こして全身に広がって行きます。直接浸潤,リンパ行性転移,血行性転移,腹膜播種などの形態をとります。

大腸癌研究会全国登録によると大腸がん罹患数は,1997年 79,404人,1999年 94,492人,と年々増加しており,2015年には17万人に達して死亡原因の第1位になると考えられています。

大腸がんに対する治療

手術療法

リンパ節郭清を伴う腸管切除を行います。腫瘍の局在,進行度,術前合併症を考慮して開腹手術か腹腔鏡下手術を決定します。

当院の特徴として,狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病等の術前合併症を有したハイリスク患者さんが多いことがあげられますが,各科と協力しながら合併症も低率に抑えて安全な手術を行っています。

私たちが心がけているのは,“がんの手術を安全に確実に行う”ということです。日々様々な工夫を重ねながら,より安全な手術へ進化させようと努力しています。

化学療法

大腸がんに対する化学療法は急速に進歩しています。特に分子標的薬の登場によってますますその治療成績は向上しました。当科でも基本的に大腸がん治療ガイドラインに準じた治療を行っています。

手術で肉眼的に病巣を切除できた場合には,再発予防として術後補助化学療法を行っています。切除不能進行再発大腸がんの場合には,臨床腫瘍科と連携して点滴を中心とした治療を行っています。

放射線療法

直腸がん手術の補助療法として,切除困難症例の術前に行う場合があります。緩和的放射線療法として,がんによる症状を和らげる目的で行います。

腹腔鏡下大腸切除術

大腸がんに対する腹腔鏡下手術が開始されてから20年以上が経過しました。最近は,早期大腸がんに限らず進行大腸がんに対する腹腔鏡下手術の安全性を検証したRandomized controlled study(RCT)の結果が次々と報告され,今後ますます適応が拡大すると考えられます。

当科では大腸がんに対する手術を年間100例以上行っています。そのなかで適応(ほとんどの結腸・直腸S状部癌または側方郭清を必要としない直腸がん)を満たせば積極的に腹腔鏡下大腸切除術を行っています。進行がんの状態で来院される患者さんが多いのですが,手術適応を遵守し全大腸がん手術症例の約60%は腹腔鏡下大腸切除術を施行しています。

直腸がんに対する腹腔鏡下手術風景

行結腸がんに対する腹腔鏡下手術後
創部の長さは4-6cm程度です

下部直腸がんに対する肛門温存手術

肛門管に近い下部直腸がんに対しても手術適応内(手術前の診断で深達度が粘膜下層まで)であれば,下図に示すように内肛門括約筋と外肛門括約筋の間に入り内肛門括約筋を合併切除することで肛門を温存する手術(Intersphincteric resection:ISR)を行うことができます。当科では条件が整えば,腹腔鏡下手術で行っています。

肝転移・肺転移に対する治療

転移を起こしている場合でも外科的治療を中心として化学療法,放射線療法を組み合わせた集学的治療を行っています。

特に肝転移に対しては積極的に外科的治療を行っており,抗がん剤治療を併用し,肝転移巣を切除しえた症例の5年生存率は69.6%と良好な成績が得られています。

最後に

大腸がん治療を受けられる患者さんにとって県立広島病院は最も良い病院であると考えています。大腸がんの総合的な治療を行うためには,積極的に治療を行ってくれる大腸外科医・肝臓外科医・呼吸器外科医・消化器内科医・臨床腫瘍医・放射線科医・緩和治療医が必要で,そのいずれかが欠けていても十分な治療が進みません。県立広島病院はそれらすべての領域にすばらしいスタッフが揃っており,さらに治療戦略を立てるためのカンファレンスを開催し,それぞれの専門家がアイデアを出し合い,時には激しく議論を交わしながら,個々の大腸がん患者さんに最適な治療戦略を立てています。事実,県立広島病院の大腸がん治療成績は非常に良好です。

私たちはこれからも専門スタッフがしっかりとした連携をとり,最新の治療を取り入れ,大腸がん患者さんのための最良の治療チームでありつづけます。

外来診療時間

午前8時30分~午後5時15分

※初診の方はかかりつけ医の
 紹介状を持参してください。
※予約の無い方の受付時間
 午前8時30分~午前11時
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(12月29日から1月3日)
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