肝臓がん
- 肝臓がんについて
- 肝臓がんの内科的治療
- 肝臓がんに対する放射線治療
肝臓がんの内科的治療
肝動脈塞栓術
肝臓という臓器は,肝動脈と門脈という,血流の二重支配を受けており,流入血流量の70-80%が門脈に,20-30%が肝動脈に由来している。一方,肝臓がんは早期段階から成熟してくると,肝動脈のみから栄養され,門脈血流は欠如する。
この点に着目し,肝動脈からカテーテルを挿入して,治療することが1970年代から本邦で始められた。様々な工夫があり,現在では,腫瘍部に停滞する油性造影剤であるリピオドールに抗癌剤を溶け込まして肝動脈より動注し,ゼラチンスポンジによりその肝動脈を塞栓することが標準手技とされている。
当院では,抗癌剤は,ドキソルビシン,ミニプラチン,シスプラチンを使用し,肝予備能温存のため,リピオドールは5ml以内に留めている。従って適応腫瘍は進行例であり,切除やラジオ波治療が適応されない症例が対象となることが多いです。原則として,消化器内科に入院して,肝動脈塞栓術は放射線医が担当し,入院期間は約10日間です。
ラジオ波焼灼
経皮的に腫瘍に治療針を穿刺することで約3cmの壊死を来すことができます。治療針には,展開型と冷却型があり,当院では後者を2001年から採用しています。
対象病変は,腫瘍径3cm以下で,通常は2個以内を同時施行し,原則として,入院期間は約1週間です。
RFA生存率 1年:97%,3年:83%,5年:58%
分子標的薬
ネクサバールが認可されており,ChildAの肝予備能良好例に適応が限定されている。奏功率は数%と高くないものの,比較的長期にわたって進行を抑制してくれる期待があります。
肝臓がんの場合には,進行状態となっても,上記各種治療を駆使して治療することの方が腫瘍を制御していく可能性が高いため,それら治療を反復することが多いです。しかし肝予備能が悪くならないうちにそれら治療を断念し,ネクサバールへの移行を考慮することもあると思います。
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