平成28年度 県立広島 病院指標

 県立広島病院は,国が定める集計条件により,DPCデータから「病院指標」をとりまとめ,広く皆さまに公開することとしました。

●この指標は,平成28年度(2016年4月1日~2017年3月31日)に当院を退院された患者さんの統計をもとに作成しました。

●公表にあたっては,厚生労働省指定のテンプレートを使用しています。

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC,敗血症,その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●一般病棟の年齢階級別(10歳刻み)の患者数を示しています。
●年齢は,親様式における様式1開始日時点としています。
●年齢階級は90歳以上を1つの階級として設定しています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 981 393 496 705 1,151 1,348 2,935 3,746 2,447 494
 地域の急性期病院として幅広い年齢の患者さんに医療を提供しています。年齢階層別の割合では,60歳未満の患者さんが34.5%,60歳以上の患者さんが65.5%を占めています。高齢化の影響で60歳以上の患者さんの割合が少し高めとなっています。
 一方,当院は総合周産期母子医療センターの指定を受けていることもあり,10歳未満の患者さんが全体の6.7%を占めています。また,がん診療連携拠点病院として幅広いがん疾患に対応しており,中高年のがん患者さんも多く入院されることから,50歳代の患者さんが全体の9.0%を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●臓器移植(『厚生労働大臣が指定する病院の病棟における療養に要する費用の額の算定方法の一部を改正する件(平成28年厚生労働省告示第73号)』に規定)は集計対象外としています。
●生後1週間以内に死亡した新生児は集計対象外としています。
●一般病棟の中における転科においては,主たる診療科は医療資源を最も投入した傷病の担当医が所属する科で集計しています。
●同じ疾患に対し複数科で診療を行った場合も,様式1に登録されている診療科(医療資源を最も投入した傷病の診療を担当した医師の所属する診療科)で集計しています。
●「転院」については,退院先が「4他の病院・診療所への転院」とし,転院患者数/全退院数を転院率としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症,慢性虚血性心疾患 手術なし 手術処置1 1あり 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 306 3.22 3.06 0.65% 70.54 【心臓カテーテル検査】
050050xx02000x 狭心症,慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術処置1 なし,1,2あり 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 196 5.20 4.71 0.51% 72.91 【心臓カテーテル検査(緊急)】
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術処置2 なし 177 5.70 5.51 0.00% 67.49 【不整脈治療(アブレーション)】
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 102 14.76 17.95 21.57% 80.96
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。),再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術処置1 なし,1あり 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 52 10.29 13.02 7.69% 66.21
 循環器内科での入院で最も多い症例は,狭心症に対するカテーテルによる検査・治療の入院となっています。冠動脈造影検査のみの場合の入院期間は3日程度です。同時に治療を行った場合でも待期的な場合の入院期間は4日程度となっています。退院後は,地域の医療機関と連携をとりながら,狭心症の再発予防や動脈硬化のリスク因子の治療を行っています。また,次に多い症例は心房細動に対するカテーテル治療の入院です。心房細動は脳梗塞や心不全の原因となることから,近年,カテーテルによる根治治療が進歩してきています。当院では心房細動に対する最先端のカテーテル心筋焼灼術を行っています。心不全は心臓のポンプ機能の低下による呼吸困難や循環不全を起こす病態で,原因は心筋梗塞,弁膜症,心筋症,高血圧等さまざまな疾患が考えられます。心不全の原因疾患を診断し,薬物療法及び手術を行いながら治療をしていくため入院期間は平均15日程度といなっています。急性心筋梗塞の治療は急性期のカテーテル治療とその後の薬物治療に加え,退院までの期間に心臓リハビリを施行しますが,重症な心筋梗塞は急性期に補助循環装置を使用する場合があります。入院期間は平均10日となっています。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置1 あり 手術処置2 なし 125 3.62 3.68 1.60% 70.92 【気管支鏡検査(午前)】
【気管支鏡検査(午後)】
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 105 21.07 21.25 49.52% 84.02
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 4あり 定義副傷病 なし 93 7.98 12.35 3.23% 70.34 【化学療法】
040040xx9909xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 9あり 80 6.10 10.76 1.25% 69.26
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術処置2 なし 72 10.85 19.92 9.72% 76.58
 当院における肺がんの症例数は急速に増加していますが,超音波気管支鏡やIVR-CTを駆使した分子病理診断を行うことによって,分子標的治療薬,免疫チェックポイント阻害剤などの薬剤を適切に用いるプレシジョンメディシンを進めています。間質性肺炎に関しては,精度の高い早期診断を心がけ,特発性肺線維症に対しては抗線維化薬を用いた治療を行なっています。全国の傾向と同様に誤嚥性肺炎が増加していますが,誤嚥性肺炎の患者さんは重症化の危険が高いです。適切な抗菌薬の使用を行っても,入院が長期化したり,他院に転院する誤嚥性肺炎の症例が他の呼吸器疾患と比較して多い傾向にあります。
消化器・乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢水腫,胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術処置1 なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 71 5.87 7.61 1.41% 61.13 【腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ)】
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術処置2 なし 70 5.10 6.59 0.00% 59.76 【乳癌切除術】
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除,亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術処置1 なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 63 11.03 15.92 4.76% 68.52 【結腸切除術】
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術処置2 なし 41 13.22 17.65 2.44% 65.34
060050xx02x1xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝切除術 部分切除等 手術処置2 1あり 41 17.34 20.56 0.00% 68.44
 急性胆嚢炎,胆嚢胆石症に対しては,小さな創で手術を行う腹腔鏡下胆嚢摘出術で可能な限り対応しています。ただし,全身状態が不良な場合,腹腔内の癒着が高度な場合や胆嚢がんが疑われる場合には,より安全に手術を行うために開腹胆嚢摘出術を行っています。
 乳がんの手術では,できるだけ乳房を温存する術式を選択しています。やむなく乳房全体の切除が必要な場合では,自分の組織あるいはインプラントを用いた同時乳房再建を行っています。
 大腸がんが大腸の外に顔を出している状態,他の臓器に浸潤している状態,周囲リンパ節への転移が高度な場合には開腹で大腸切除およびリンパ節廓清を行っています。上記以外の場合(大腸がんの進行が高度でない場合)には,小さな創で手術を行うことができる腹腔鏡下大腸切除を行っています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 133 9.46 9.36 0.00% 37.11 【中耳手術】
【中耳手術(小児用)】
030230xxxxxxxx 扁桃,アデノイドの慢性疾患 111 7.14 8.12 0.00% 21.80 【扁桃摘出術】
【扁桃摘出術(小児用)】
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 111 5.58 7.47 0.90% 49.96 【鼻の手術】
【鼻の手術(小児用)】
030428xxxxxxxx 突発性難聴 87 10.84 9.37 0.00% 57.39
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍,急性扁桃炎,急性咽頭喉頭炎 手術なし 39 5.38 5.50 2.56% 43.33
 耳鼻咽喉科・頭頸部外科は,広島地区の耳鼻咽喉科サージセンターを目指しています。このため,入院患者数の約80%が手術目的の入院となっています。入院患者数の上位3位は慢性中耳炎,慢性扁桃炎,慢性副鼻炎であり,耳鼻咽喉科の3大疾患となっています。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 118 4.61 5.12 0.00% 60.39 【化学療法】
120060xx01xxxx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病名なし 80 9.21 10.05 0.00% 43.95 【化学療法】
120010xx99x50x 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等  72 3.76 4.92 0.00% 53.96 【広汎子宮摘出術】
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮筋腫摘出(核出)術 腟式等 手術・処置等2なし  58 2.91 3.31 0.00% 37.78
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし  47 11.60 13.29 0.00% 52.83
 入院患者さんの多くは,子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんの治療患者さんです。術後化学療法患者さんが多く,短期間の入院で行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 45 13.29 9.87 31.11% 75.80 【開頭術】
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 30 9.33 7.52 13.33% 47.80
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満) 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2 27 16.93 16.54 33.33% 69.59 【アテローム脳梗塞】
【ラクナ梗塞】
【心原性脳梗塞】
010030xx9900xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 なし 26 5.19 6.87 0.00% 61.85
100260xx9710xx 下垂体機能亢進症 手術あり 手術処置1 あり 手術処置2 なし 26 13.58 20.12 0.00% 45.96
 当院では頭部外傷,脳血管障害ともに救急患者を積極的に受け入れています。脳梗塞患者では発症まもない症例では血栓溶解剤による血栓溶解療法を行うとともに脳血管内治療を用いた血栓回収により一度閉塞した血管の再開通を積極的に行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術処置1 なし 手術処置2 2あり 定義副傷病 なし 119 7.30 7.85 0.84% 73.77 【経尿道的膀胱腫瘍切除術】
110080xx9906xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 6あり 56 4.39 4.27 0.00% 69.04 【密型小線源療法】
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術処置1 なし 定義副傷病 なし 42 7.12 5.83 7.14% 66.57 【経尿道的結石破砕術】
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 33 9.88 9.44 0.00% 74.21
110080xx99030x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 3あり 定義副傷病 なし 29 6.17 15.07 3.45% 74.48
 泌尿器科では,十分な説明と生活の質に配慮し,また総合病院の特色を生かして,関係各科と連携して診療を進めています。近年急速に増加している前立腺がんの早期発見および治療に努めています。前立腺がん治療は,根治手術(腹腔鏡下手術,開腹手術),放射線治療(密封小線源療法,外照射療法),内分泌療法が3本柱ですが,当科はそのいずれにも対応が可能です。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石,胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病名なし 158 11.52 11.06 6.96% 75.36 【内視鏡的膵胆管造影検査(ERCP)】
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし  66 10.56 11.74 0.00% 74.65 【肝動脈塞栓術(TACE)】
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし  37 15.51 19.24 5.41% 82.00
06007xxx97x00x 膵臓,脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病名なし 36 9.42 14.75 0.00% 71.56
06007xxx9910xx 膵臓,脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし  25 9.64 7.31 8.00% 69.88
 胆管内において,細菌が著明に増加し,急性炎症が発生した病態が急性胆管炎です。急性胆管炎では,胆汁うっ滞を伴い胆道内圧の上昇を来すことが多く,胆汁内の細菌やエンドトキシン(細菌毒素)が血液中やリンパ流中に移行することで,敗血症などの重篤かつ致死的な感染症に進展しやすい疾患です。一般的な抗菌剤治療のみでは効果が乏しいことが多く,内視鏡的経鼻胆管ドレナージ(ENBD)が必要となってきます。したがって,早急な診断と適切な治療が必要な疾患といえます。
 肝細胞癌の主な原因はB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスの持続感染から起こりますが,近年では肝炎ウイルス対策も進んできたことから減少傾向にあります。手術,肝動脈塞栓術などの治療法も進歩し,予後も比較的改善しています。
 膵癌(膵管癌)は,初期には他の癌同様に症状はありません。膵臓の周囲には血管が多く,膵臓が細長い形態でもあることから,癌が小さくてもすでに多臓器への血行性転移や,膵周囲のリンパ節への転移を伴っていることが多く,予後は厳しい状態です。したがって早期診断に努力し,エコー検査,造影CT検査,超音波内視鏡検査,ERCP検査などを行っていますが,まだまだ予後は悪い状況です。
内科(臨床腫瘍科)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病名なし 35 6.37 4.48 0.00% 68.66 【化学療法】
06007xxx9907xx 膵臓,脾臓の腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等27あり  30 6.80 6.34 0.00% 61.83 【化学療法】
060010xx99x40x 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病名なし 22 9.32 9.82 0.00% 64.55 【化学療法】
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病名なし 22 5.95 4.41 0.00% 65.55
090010xx99x6xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり  22 4.95 4.56 0.00% 53.09
 腎機能保護の目的から多量の補液を要するような,シスプラチン等の抗がん剤の投与,初回の化学療法導入時,食道がんに対する根治的放射線化学療法では,入院の上治療を行っています。また,全身状態の悪い患者さんへの化学療法や副作用の治療,緩和ケアへの移行を念頭に置いた症状緩和などは,入院で治療することもあります。また,退院後の在宅療養の質の向上を図るために,がんリハビリテーションを提供すると共に,患者さん,そのご家族ならびに在宅サービス提供の医療者を交えて退院時カンファレンスを実施して在宅サービスの調整等も行います。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病名なし 57 7.02 5.94 0.00% 53.07
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩,股等  56 25.71 27.63 91.07% 80.70
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等  54 17.37 20.87 98.15% 66.39
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等  40 25.90 26.26 62.50% 75.98 【膝の手術(人工膝関節全置換術)】
160620xx01xxxx 肘,膝の外傷(スポーツ障害等を含む。) 腱縫合術等  23 20.78 11.91 0.00% 37.87
 整形外科では,肩関節外科・肩関節鏡視下手術・スポーツ医学,骨・関節外傷,骨・軟部腫瘍,脊椎・脊髄外科,膝関節外科(鏡視下手術・人工膝関節置換術),リウマチ関節外科(人工関節置換術)などを積極的に行い,早期の機能回復や社会(職場・学校)復帰に努めています。股関節大腿近位骨折や人工関節置換術の患者さんの多くは高齢化に伴い慎重な全身管理を必要とする患者さんも増えており,適切な手術および安全な医療の提供に努め,骨・軟部腫瘍を含めた当院の平均在院日数は全国平均より短くなっています。多発外傷や重度外傷患者に対しても救急科と連携し,治療にあたっています。反復性肩関節脱臼,肩腱板断裂,膝前十字靭帯損傷,半月板損傷などの疾患に対しても,関節鏡視下手術を積極的に行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎,急性細気管支炎,下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 71 6.61 6.02 0.00% 2.72
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術処置2 なし 42 30.24 22.67 2.38% 5.83 【ネフローゼ症候群】
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 30 7.17 5.79 0.00% 5.83
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術処置2 なし 30 4.70 5.50 0.00% 6.13
040100xxxxx00x 喘息 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 29 7.48 6.42 0.00% 3.66
 当院には小児腎臓科があるため,ネフローゼ症候群の紹介入院(特に難治例が多い)が多くあります。また,NICUもあるため,後遺症のある児が感染を起こすと治癒するまでの期間が長くなる特徴(傾向)がみられます。
内視鏡内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃,十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術処置2 なし 51 7.63 9.02 0.00% 74.47 【胃ESD(粘膜下層剥離術)】
【胃EMR(粘膜切除術)】
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍,胃憩室症,幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 41 9.07 10.93 4.88% 71.02
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 27 7.85 7.89 0.00% 68.37
060102xx02xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 小腸結腸内視鏡的止血術等 25 8.64 10.70 0.00% 72.12
060130xx99000x 食道,胃,十二指腸,他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 24 6.83 7.44 4.17% 71.13
 内視鏡内科での入院で最も多い症例は,胃,十二指腸にできたポリープを内視鏡を用いて摘出する治療です。切除検体は顕微鏡で観察し,正確な病理診断を行います。胃十二指腸に発生した消化性潰瘍に対しては主に,胃酸分泌抑制剤を用いて治療を行っています。ヘリコバクターピロリ菌感染の有無も検査を行い,除菌治療も行います。大腸憩室に炎症を起こしたものが,大腸憩室炎です。絶食による腸管安静と抗菌薬投与が治療の基本になります。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満) 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2 48 13.75 16.54 22.92% 71.08 【アテローム脳梗塞】
【ラクナ梗塞】
【心原性脳梗塞】
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満) 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2 26 14.77 16.73 34.62% 70.12 【アテローム脳梗塞】
【ラクナ梗塞】
【心原性脳梗塞】
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 25 7.12 7.12 8.00% 53.48 【けいれん(小児用)】
010080xx99x00x 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 21 11.62 9.36 14.29% 43.81
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 20 16.10 19.35 55.00% 73.05
 脳梗塞は,主に急性期の脳梗塞診療および脳梗塞への移行のリスクの高い一過性虚血発作を中心に,病型診断,抗血栓療法を行い,適応がある場合は脳神経外科の協力のもとにカテーテルを用いた血栓回収療法を追加しています。
 てんかんは,てんかんと診断されて治療中の患者さんがけいれん発作を起こして救急搬送される場合,今までけいれん発作がなく脳梗塞や脳腫瘍を背景にして新たに発作を起こして救急搬送される場合があり,多くはけいれんを抑える注射や点滴を行いながら入院の上,経過をみています。通常の治療では発作が止まらない場合は,救命センターに依頼して,人工呼吸器で管理をしながら,より強力な薬剤で治療を行う場合もあります。
 発熱,頭痛で発症する髄膜炎は予後の良いウイルス性,予後の悪いことがある細菌性,その他の髄膜炎を諸検査で鑑別して治療を行っっています。これらの症状に加えて行動異常や意識障害,けいれんを伴う場合は急性脳炎・脳症と考えられ,MRI検査で病変のチェックを行い,抗ウイルス薬やステロイド治療を行っています。
 脳出血は,高血圧が背景にあることが多く,多くの場合は手術までは必要のないことが多いため,神経内科では血圧管理を行いながら,CTで出血量の増加がないかどうかをチェックし,手術適応となった場合には脳神経外科に紹介しています。
内科(総合診療科・感染症科)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術処置2 なし 83 18.13 19.24 22.89% 76.04
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 76 14.91 21.25 30.26% 81.79
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 22 10.59 12.43 4.55% 65.77 【尿路感染症(小児用)】
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 16 11.56 11.97 12.50% 64.50
070510xx99xxxx 痛風,関節の障害(その他) 手術なし 13 13.38 12.41 30.77% 75.31
 総合診療科・感染症科では,入院診療においては,急性期疾患である感染症を数多く診療しています。その内訳は,細菌感染を契機とした敗血症が最多で,高齢者を中心とした肺炎と,尿路の感染症も多く診ています。感染症以外でも,内科領域における総合的な診療を行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術処置2 なし 143 2.26 6.60 1.40% 70.56 【シャントPTA】
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 94 9.09 12.84 2.13% 66.03 【慢性腎不全教育入院】
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術,吻合術 その他の動脈等 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 30 13.93 8.87 0.00% 64.57 【シャント手術】
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 1あり 定義副傷病 なし 25 13.84 14.77 4.00% 65.04
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術,吻合術 その他の動脈等 手術処置2 1あり 24 41.50 37.06 29.17% 69.08
 腎臓内科では,主に尿検査にて蛋白尿や血尿を指摘されるか,あるいは腎臓の機能の働きが低下した状態(このような状態を慢性腎臓病といいます)にあり,それに対する診断や治療(手術を除く)を受けられた患者さんを多く診療しています。上記以外にも,尿の中に多くのタンパクが漏れることにより,“むくみ”などを生じる“ネフローゼ”を引き起こしてしまうような腎臓の病気に対する診断や治療を受けられた患者さんや腎臓の働きがひどく低下し,そのために血液透析を行う必要が生じ,透析を行うために血管をつなぎ合わせる手術(これを“シャント”といいます)を受けられた患者さんも多く診療しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 59 7.75 7.01 3.39% 67.83 【硝子体手術】
【硝子体(全身麻酔)】
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 53 15.30 10.53 0.00% 57.49 【網膜復位手術】
020220xx97xxx0 緑内障 手術あり 片眼 47 9.19 9.15 0.00% 69.66 【緑内障手術】
020200xx9710xx 黄斑,後極変性 手術あり 手術処置1 あり 手術処置2 なし 31 9.13 7.72 0.00% 69.58
020150xx97xxxx 斜視(外傷性・癒着性を除く。) 手術あり 17 2.59 3.36 0.00% 38.06
 眼科では,外眼部の炎症疾患,腫瘍から網膜・視神経疾患まで,眼球および眼球周囲組織のほとんどの疾患に対応しています。特に,眼科手術の代表である白内障,緑内障,網膜硝子体疾患に力を注いでいます。最近は,斜視が増えてきています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080190xxxxxxxx 脱毛症 49 3.00 3.72 0.00% 34.96
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 35 12.31 11.97 2.86% 68.74
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 25 8.16 8.96 0.00% 72.72
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術処置2 なし 23 7.39 8.78 0.00% 81.65
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術処置1 なし 13 3.85 5.11 0.00% 55.62
 皮膚科での入院で最も多い症例について,円形脱毛症で脱毛面積が25%以上,かつ病初期で頭皮の炎症の活発な場合,炎症を止めるためにステロイドパルス療法が適応となります。他院からの治療依頼で入院する患者さんがほとんどです。2番目に多い症例について,糖尿病などの基礎疾患があると,蜂窩織炎などの化膿性皮膚疾患にかかりやすくなります。壊死性筋膜炎になり緊急手術が必要となることもあります。炎症が強い場合,入院安静,抗生剤点滴で治療します。3番目に多い症例について,体調不良を契機に帯状疱疹を発症することがあります。内服薬で治療可能なことが多いのですが,症状が強い場合は入院の上,抗ウイルス薬点滴治療を行います。4番目に多い症例について,皮膚の悪性腫瘍には,有棘細胞癌,基底細胞癌,悪性黒色腫などがあります。局所麻酔または全身麻酔で切除し,皮膚の欠損が大きい場合には,皮弁形成や皮膚移植で傷をふさぎます。病期により抗がん剤や放射線療法が必要なことがあります。5番目に多い症例について,皮下に生じた脂肪腫などの良性腫瘍を,局所麻酔や大きなものは全身麻酔で摘出します。術後安静のために入院が必要になることが多いです。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 47 10.23 9.88 0.00% 32.70
120170xx01x0xx 早産,切迫早産 子宮破裂手術等 手術処置2 なし 36 22.53 32.16 0.00% 30.67
120170xx99x0xx 早産,切迫早産 手術なし 手術処置2 なし 32 19.75 20.79 6.25% 32.16
120180xx02xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 骨盤位娩出術等 19 8.11 8.49 0.00% 33.00
120140xxxxxxxx 流産 13 2.31 2.43 0.00% 35.08
 胎児異常や切迫早産,特に1,000g未満の児の出生が予想される超早期例を広島市や周辺の医療機関から紹介されて,受け入れ管理しています。
移植外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術処置2 なし 122 2.43 6.60 9.84% 70.86 【シャント手術】
【シャントPTA】
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術,吻合術 その他の動脈等 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 27 10.74 8.87 3.70% 62.26 【シャント手術】
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 13 9.08 12.84 7.69% 66.31 【慢性腎不全教育入院】
180040xx01x0xx 手術・処置等の合併症 内シャント又は外シャント設置術等 手術処置2 なし 11 15.64 12.65 18.18% 73.82 【シャント手術】
180040xx02x0xx 手術・処置等の合併症 内シャント血栓除去術等 手術処置2 なし 3.44
 移植外科では,慢性腎不全患者さんの外科的治療および透析管理を主に行っています。透析患者さんの手術を安全に施行しています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060170xx02xxxx 閉塞,壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 25 3.96 8.57 0.00% 3.16 【鼠径ヘルニア根治術】
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 20 4.00 3.29 0.00% 3.40 【停留精巣手術】
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 12 6.58 5.60 0.00% 8.75 【虫垂切除術】
060130xx99000x 食道,胃,十二指腸,他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 11 2.64 7.44 0.00% 6.27
070590xx99x0xx 血管腫,リンパ管腫 手術なし 手術処置2 なし 10 5.30 5.82 0.00% 11.50
 鼠径ヘルニアは手術創が分かりにくい工夫を行い,新生児,乳児外科では臍を利用した小切開手術を多く行っています。虫垂炎は腹腔鏡下手術を行っています。リンパ管腫に対してブレオマイシンによる硬化療法を行っています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 20 2.50 3.64 10.00% 43.90
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 手術処置2 2あり 15 32.00 34.89 46.67% 73.33
040081xx97x1xx 誤嚥性肺炎 手術あり 手術処置2 あり 53.95
160450xx99x0xx 肺・胸部気管・気管支損傷 手術なし 手術処置2 なし 9.50
180010x0xxx3xx 敗血症(1歳以上) 手術処置2 3あり 39.70
 急性薬物中毒については,重症例や特殊例を中心に診療しています。自殺企図の場合は,原則として全例精神科に紹介して評価しています。直接退院症例が多いです。敗血症は,年々増加傾向にあります。感染巣の除去またはドレナージ,大量輸液を主とする支持療法,適切な抗菌薬投与が治療が中心となります。状態を評価しつつ,適切な時期に人工呼吸を開始することが必要であり,集中治療室で治療を行います。また,急性腎不全を併発し,循環動態も不安定なために持続血液濾過透析などを必要とする重症例も多く診療しています。誤嚥性肺炎については,集中治療室での治療が必要な重症例を主に診療しています。肺・胸部気管・気管支損傷については,胸腔ドレナージを必要とする症例が多いですが,必要としない重症度の症例もある程度診療しています。
糖尿病・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術処置2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 73 13.03 14.61 0.00% 67.22 【糖尿病教育入院】
100071xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全あり。) 手術なし 手術処置2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 52 13.46 14.91 3.85% 68.23 【糖尿病教育入院】
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 85歳未満 26 12.62 11.48 0.00% 63.62 【糖尿病教育入院】
100060xx99x100 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術処置2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 10 13.90 13.46 0.00% 53.40
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス,非ケトン昏睡 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 13.78
 糖尿病・内分泌内科では,2週間の糖尿病教育入院を実施しています。食事療法,運動療法,薬物療法で血糖コントロールを行うとともに合併症の検査を行います。医師,看護師,管理栄養士,薬剤師がチーム医療で退院後の療養生活を指導しています。糖尿病合併症の治療が必要な患者さんに対しては,眼科,循環器内科,腎臓内科,脳神経内科,皮膚科などと連携をとりながら,糖尿病合併症の治療に取り組んでいます。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術処置1 なし,1,3あり 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 21 9.24 11.38 4.76% 77.19 【ペースメーカー植え込み術・電池交換術】
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術処置1 なし,1あり 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 18 4.06 5.85 0.00% 70.28 【足・その他動脈のカテーテル検査】
050161xx9900xx 解離性大動脈瘤 手術なし 手術処置1 なし 手術処置2 なし 15 17.13 18.27 6.67% 75.73 【急性大動脈解離保存療法】
050050xx0101xx 狭心症,慢性虚血性心疾患 心室瘤切除術(梗塞切除を含む。) 単独のもの等 手術処置1 なし 手術処置2 1あり 13 17.92 23.36 61.54% 70.54
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術処置1 なし 手術処置2 1あり 定義副傷病 なし 10 25.20 24.70 0.00% 72.40
 心臓血管外科では大人の心臓の病気および血管の病気に対しての手術を広く行っています。心臓の病気に対する手術としては,狭心症に対しての冠動脈バイパス術(上記4,天皇陛下が受けられた手術です),弁膜症に対しての人工弁置換術や弁形成術(上記5)を主に行っています。また血管に対しての手術として,解離性大動脈瘤に対しての人工血管置換術(上記3,ほとんど緊急で行います),大動脈瘤(胸部,腹部)や,足の血管が動脈硬化で詰まる病気に対しての手術(上記2)を多く行っています。また不整脈に対してのペースメーカ手術(上記1)も行っています。狭心症や解離性大動脈瘤に対しては緊急での手術が必要となる方も多く,いつでも手術を行える態勢を整えています。入院期間が1~3週間前後で,多くの方が自宅へ退院されますが,狭心症(上記4)については他病院からの紹介で手術にいたる方が多く,その場合紹介元の病院へ転院の上でリハビリやカテーテル検査をしていただく方針としているため,転院される率が高くなっています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術処置2 なし 94 12.27 12.73 1.06% 69.39 【肺切除術】
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 20 8.45 10.09 0.00% 40.05 【肺切除術】
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 10 5.10 9.14 10.00% 50.00
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等 10.28
040010xx01x0xx 縦隔悪性腫瘍,縦隔・胸膜の悪性腫瘍 縦隔悪性腫瘍手術等 手術処置2 なし 11.61
 呼吸器外科(肺の手術)では,肺の悪性腫瘍(肺がん)と自然気胸,続いて肺良性腫瘍(炎症性肺疾患を含む),肋骨骨折を伴う外傷性血気胸などが多い疾患です。手術に関しましては,積極的に胸腔鏡を導入することで『体に対する負担をできるだけ軽減できる低侵襲手術で外科的に根治を目指す』を基本方針にして呼吸器外科専門医が手術を行っています。最も多い疾患である肺がん手術を受けられる患者さんの平均年齢は70歳前後ですが,90歳以上の方でも手術が可能であれば手術適応としています。また当科では術後の創部痛を軽減するための工夫として,術後は積極的に硬膜外麻酔を併用していますが,心筋梗塞(冠動脈薬剤溶出性ステント留置)や脳梗塞,心房細動(不整脈)などの既往がある患者さんは抗凝固剤や抗血小板剤を内服されていて出血のリスクがあるため硬膜外麻酔ができません。その場合に当科では術中に胸腔鏡下に傍脊椎の痛みの原因となる神経の部位にチューブを留置して痛み止めの薬剤を持続注入する最新の方法(傍脊椎ブロック法)で疼痛管理を行い,術後の創部痛(肋間神経痛)を軽減して苦痛のない術後管理を目指しています。
リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術処置2 なし 35 21.23 17.77 17.14% 62.51
070470xx99x0xx 関節リウマチ 手術なし 手術処置2 なし 14.52
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術処置2 なし 19.92
070470xx99x6xx 関節リウマチ 手術なし 手術処置2 6あり 2.80
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 21.25
 全身性エリテマトーデス,多発性筋炎・皮膚筋炎,血管炎症候群などの自己免疫性疾患に対しての副腎皮質ホルモン・免疫抑制薬・生物学的製剤を用いた寛解導入治療目的の入院が多くなっています。また,関節リウマチの患者さんは複数の疾患を合併していることも多く,容易に脱水などを契機に全身状態が悪化し,その治療のための入院もあります。リウマチ肺・膠原病肺の精査・治療のための入院もあります。関節リウマチや全身性強皮症などの患者さんでは,顎関節病変や食堂機能低下のため嚥下機能障害が起きやすく,誤嚥性肺炎で入院することもあります。
小児科(新生児)
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術処置2 なし 定義副傷病 なし 33 6.03 6.18 0.00% 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術処置2 なし 20 8.15 11.55 10.00% 0.00
140010x497x4xx 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重1000g未満) 手術あり 手術処置2 4あり 14 128.36 127.11 0.00% 0.00
140010x199x1xx 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術処置2 1あり 11 10.00 12.00 0.00% 0.00
140010x497x3xx 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重1000g未満) 手術あり 手術処置2 3あり 73.41
 2,500g以上の黄疸や軽度呼吸障害では,在院日数を減じるためにパスを使用することが多いです。また,2,500g以上の中等度以上の呼吸障害児はN-DPAP等を使い,速やかな改善に向けて加療しています。合併症のない低出生体重児は育児支援を入院時から計画し,早期退院に向けています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
180040xx97x0xx 手術・処置等の合併症 その他の手術あり 手術処置2 なし 13 7.77 15.58 0.00% 54.62
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術処置1 なし 5.11
070570xx010xxx 瘢痕拘縮 瘢痕拘縮形成手術 手術処置1 なし 6.19
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術処置2 なし 3.44
070071xx97xxxx 骨髄炎(上肢以外) 手術あり 37.14
 形成外科での入院で最も多い症例は,手術・処置等の合併症に対する手術目的の入院です。その多くが乳癌術後後遺症に対する乳房再建術を実施した症例となっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●5大癌について初発患者はUICCのTNMから示される病期分類による患者数を,再発患者(再発部位によらない)は期間内の患者数としています。
●患者数は延患者数としています。
●様式1の項目「がん患者/初発・再発」が0(初発)かつ医療資源を最も投入した傷病名に対するICD10が,胃癌の場合はC16$,大腸癌の場合はC18$・C19・C20,乳癌の場合はC50$,肺癌の場合はC34$,肝癌の場合はC22$における各患者数をカウントしています。
●TNM 分類が不正確等で病期(stage)が不明な場合は,「不明」としてカウントしています。
●Stageが「0」のものは集計対象外としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 89 23 10 40 54 1 7
大腸癌 46 72 31 77 14 107 1 7
乳癌 62 36 17 17 48 1 7
肺癌 105 25 100 116 51 209 1 7
肝癌 26 12 114 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃・大腸がん:当院では早期がんに対しては,低侵襲治療である内視鏡的切除(胃カメラ,大腸カメラでがんを切除)や腹腔鏡下切除+リンパ節廓清を積極的に行っています。また治療方針は,内視鏡医,消化器外科医,病理医などが集まってカンファレンスを行い,最良の方法を決定し,患者さんにその情報提供がされます。進行がんでは,上記医師のほかに抗がん剤治療の専門家である臨床腫瘍医,放射線診断・治療医,がん認定看護師などが集まってカンファレンスを行い,治療方針を決定し,治療中のサポートを行っていきます。

乳がん:マンモグラフィーによる検診が普及し,早期乳がんの割合が高くなっています。がんの進行度に応じて,乳腺外科医,抗がん剤治療の専門家である臨床腫瘍医,放射線診断・治療医,がん認定看護師などが集まってカンファレンスを行い,治療方針を決定し,治療中のサポートを行っていきます。

肺がん:当院における肺がんの症例数は急速に増加していますが,超音波気管支鏡やIVR-CTを駆使した分子病理診断を行うことによって,分子標的治療薬,免疫チェックポイント阻害剤などの薬剤を適切に用いるプレシジョンメディシンをすすめています。多様な副作用に対応するために院内連携を強化しています。

肝臓がん:がんの進行度,全身状態,さらに肝機能に応じて,肝切除,ラジオ波焼灼療法,肝動脈塞栓術や放射線治療が選択されます。治療法の選択にあたっては,肝臓内科医,肝臓外科医,放射線診断・治療医が連携をとりながら行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●入院契機傷病名および最も医療資源を投入し傷病名に対するICD10 コードが J13~J18$ で始まるものに限定しています。
●重症度分類は,A-DROPスコアを用いています。
●重症度分類の各因子が一つでも不明な場合は「不明」と分類しています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 44 9.05 49.05
中等症 115 11.16 72.58
重症 22 11.86 81.68
超重症
不明
 肺炎では,より正確な原因微生物診断に基づいた適正な治療を行っています。慢性呼吸器疾患をお持ちの患者さんは,繰り返し肺炎に罹患されることも多い状況です。肺炎の予防にも積極的に取り組んでおり,ワクチン接種も推奨しています。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●最も医療資源を投入した傷病のICD10(G45$,G46$,I63$,I65$,I66$,I675,I679)別に集計しています。
●「転院」については,退院先が「4他の病院・診療所への転院」とし,転院患者数/全退院数を転院率としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 - 33 6.27 70.03 0.00%
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 -
I63$ 脳梗塞 3日以内 276 18.36 73.71 35.20%
その他 28 16.00 70.71 2.30%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - 41 10.10 70.32 7.32%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> -
I679 脳血管疾患,詳細不明 -
 一過性脳虚血発作は,受診したときには症状は消失していますが,その後短期間のうちに脳梗塞を発症するリスクが高く,入院して危険因子のチェックを行うとともに,再発予防の治療が必要な急性期疾患です。
 脳梗塞は,主に発症3日以内の急性期脳梗塞の入院が多く,脳梗塞の病型診断および病型に見合った急性期の治療を行っています。先進の診断技術により迅速に脳卒中診断を行い,他職種でのチーム医療により効果的な治療を行っています。また,狭心症・心筋梗塞,末梢動脈疾患といった脳以外の血管病変を有する脳梗塞の診療にも,循環器内科,心臓血管外科と連携をとって診療を行っています。
 脳梗塞は急性期治療を行いながら,早期から回復期リハビリテーション病院や維持期の管理を担う施設(介護施設・療養型病院など)と地域連携パスを用いて連携し,シームレスな脳卒中医療を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●同一手術において複数の手術手技を行った場合,主たるもののみカウントしています。
●複数の診療科に転科している患者がそれぞれの科で手術を行った場合術前日数は,様式1にある「医療資源を最も投入した傷病名」の診療科として,主たる手術のみをカウントしています。
●輸血関連(K920$)は除外としています。
●創傷処理,皮膚切開術,非観血的整復術,徒手整復術等,他,軽微な手術およびすべての加算は除外としています。
●術前日数は様式1開始日から主たる手術の手術日まで(手術日当日は含まない)の日数としています。
●術後日数は主たる手術の手術日から(手術日当日は含まない)様式1終了日までとしています。
● 「転院」については,退院先が「4他の病院・診療所への転院」とし,転院患者数/全退院数を転院率としています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

消化器・乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 86 1.74 3.90 2.33% 62.42 【腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパコレ)】
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 73 0.96 3.05 0.00% 59.81 【乳癌切除術】
K7193 結腸切除術 全切除,亜全切除又は悪性腫瘍手術 50 4.32 8.80 4.00% 68.20 【結腸切除術】
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 37 1.00 7.73 0.00% 63.51
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 37 1.03 2.65 0.00% 65.14
 急性胆嚢炎,胆嚢胆石症に対しては,小さな創で手術を行う腹腔鏡下胆嚢摘出術で可能な限り対応しています。ただし,全身状態が不良な場合,腹腔内の癒着が高度な場合や胆嚢がんが疑われる場合には,より安全に手術を行うために開腹胆嚢摘出術を行っています。
 乳がんの手術では,できるだけ乳房を温存する術式を選択しています。やむなく乳房全体の切除が必要な場合では,自分の組織あるいはインプラントを用いた同時乳房再建を行っています。
 大腸がんが大腸の外に顔を出している状態,他の臓器に浸潤している状態,周囲リンパ節への転移が高度な場合には開腹で大腸切除およびリンパ節廓清を行っています。上記以外の場合(大腸がんの進行が高度でない場合)には,小さな創で手術を行うことができる腹腔鏡下大腸切除を行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 444 0.97 1.88 0.00% 77.05 【眼内レンズ縫着手術】
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 143 0.83 10.07 1.40% 63.74 【硝子体手術】
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術 その他のもの 47 0.87 4.87 0.00% 68.36 【硝子体手術】
K2683 緑内障手術 濾過手術 32 0.84 8.75 0.00% 67.59
K2682 緑内障手術 流出路再建術 30 0.97 7.43 0.00% 74.33 【緑内障手術】
 手術は白内障手術,硝子体手術,緑内障手術を主に行っています。緑内障手術では患者さんの目の病状に合わせて線維柱帯切開術を行っています。必要に応じてインプラント手術も行っています。その他外眼部手術,斜視手術なども行っています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 162 2.13 3.70 1.23% 72.41 【心臓カテーテル検査(緊急)】
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 143 1.44 3.21 0.00% 68.80 【不整脈治療(アブレーション)】
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 44 1.43 4.00 4.55% 69.07 【足・その他動脈のカテーテル検査】
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 40 0.00 13.48 10.00% 67.70 【心臓カテーテル検査(緊急)】
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 39 0.10 10.23 7.69% 71.97
 心臓に酸素と栄養分を送る冠状動脈(冠動脈)が狭窄すると「狭心症」を,閉塞すると「心筋梗塞」を発症し,心臓が本来のポンプとしての機能を果たせなくなります。そのため,薬物療法では困難な場合はカテーテルによる治療を行います。その多くは,バルーンに小さく畳んだ状態の金属の網目状の筒でできたステントをワイヤーに沿わせながら冠状動脈の狭窄や閉塞した部分に送り込み,内側からバルーンを膨らませて拡張し患部に留置します。現在,薬剤溶出性ステントを使用することが多く,狭心症に対する待期的治療の入院期間は標準的には4日程度です。また,人口の高齢化とともに心房細動の発症率も増加しています。心房細動は脳梗塞や心不全の原因となることから,現在はカテーテルによる根治的治療が可能となっています。当院での入院期間は4日間程度となっています。四肢の末梢血管の狭窄や閉塞に対するカテーテル治療も行っており,入院期間は平均4日程度です。心筋梗塞と不安定狭心症は冠動脈の不安定な状態から発症するため,急性冠症候群とも言われますが,これら疾患に対しては,大部分がステント治療が行われます。入院期間は平均10-13日となっています。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K319 鼓室形成手術 136 1.02 7.46 0.00% 36.07 【中耳手術】
【中耳手術(小児用)】
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 106 1.07 5.35 0.00% 22.70 【扁桃摘出術】
【扁桃摘出術(小児用)】
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 90 1.03 3.38 0.00% 47.98 【鼻の手術】
【鼻の手術(小児用)】
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 14 0.36 3.93 0.00% 45.29
K3892 喉頭・声帯ポリープ切除術 直達喉頭鏡又はファイバースコープによるもの 13 0.92 1.15 0.00% 56.62
 耳鼻咽喉科・頭頸部外科は,広島地区の耳鼻咽喉科サージセンターを目指しています。手術件数は広島医療圏の中で最も多く,県外からも多くの患者さんが受診されいます。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨,上腕,大腿 49 3.39 19.90 73.47% 76.33
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術 肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹 47 1.00 4.79 0.00% 54.98
K0821 人工関節置換術 肩,股,膝 47 1.66 23.23 55.32% 75.36 【膝の手術(人工膝関節全置換術)】
K080-42 関節鏡下肩腱板断裂手術 複雑なもの 37 1.00 15.70 100.00% 67.59
K0462 骨折観血的手術 前腕,下腿,手舟状骨 30 3.27 16.67 63.33% 64.37
 整形外科では,大腿股関節大腿近位骨折・多発外傷を中心とした骨折観血的手術や変形性股関節症などに対して人工関節置換術,四肢躯幹軟部腫瘍摘出術を数多く実施しています。骨折観血的手術や人工関節置換術を実施する患者さんの平均年齢は70歳を超えており,内科的合併症を併存している患者さんも数多く,在院日数が長引く傾向にあり,術後比較的長期のリハビリテーションが必要なため骨折の患者さんでは転院率73.47%と割合が高くなっています。今後,高齢化社会に伴い上記疾患に加え,肩腱板断裂や腰部脊柱管狭窄症などの脊椎・脊髄疾患も増加することが予測されるため,多職種によるチーム医療が重要であり,クリニカルパスを有効に活用した早期社会復帰や転院後のリハビリテーションを円滑に実施できるよう努めていきます。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) 156 1.29 10.84 5.13% 70.94
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 87 2.08 7.53 3.45% 73.56
K6152 血管塞栓術(頭部,胸腔,腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 73 1.19 8.45 0.00% 74.90 【肝動脈塞栓術(TACE)治療】
K6872 内視鏡的乳頭切開術 胆道砕石術を伴うもの 35 1.83 7.14 8.57% 78.74
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 30 4.23 12.57 10.00% 75.60
 急性胆管炎などの胆管の炎症の際,及び胆管癌や膵頭部癌による閉塞性黄疸の際には,炎症の改善のため,胆汁の排出(ドレナージ)が必要です。胆汁ドレナージの方法としては,内視鏡を使ったENBDと体外より穿刺して体外にドレナージするPTCDの2つ通りの方法があります。PTCDはベッド上安静や入浴ができないなどのQOL(生活の質)について劣るため,当科ではENBDを第一選択と考えています。
 急性胆管炎の原因には,総胆管結石が挙げられます。この治療で内視鏡を使って行うものに,EST(内視鏡的乳頭切開術)とEPBD(乳頭拡張術)があります。総胆管の十二指腸への出口であるファクター乳頭の開口部をカメラの中を通した電気メスを使って,切開し,開口部を広げ,総胆管内の結石を排石する手技がESTです。電気メスの代わりに風船(balloon)カテーテルを使用する手技がEPBDです。ともにその合併症に出血,急性膵炎,胆管穿孔があるため,慎重かつ経験豊富な施設にて行うべきであると考えています。
 肝細胞癌(肝癌のこと)に対しての冠動脈塞栓術は,肝細胞癌を栄養する動脈の血流を閉塞することで,癌の死滅を導く治療として一般的に行われます。腹部臓器の出血においても出血している動脈に対して止血を目的に緊急に行っています。例えば,肝細胞癌よりの腹腔内出血,急性膵炎や膵・胆道系の手術後の仮性動脈瘤による出血,大腸憩室出血などです。これらの血管塞栓術は当院では放射線科の専門医が行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 132 1.62 4.92 0.76% 72.93 【経尿道的膀胱腫瘍切除術】
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 42 1.90 4.21 7.14% 66.57 【経尿道的結石破砕術】
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 35 1.03 9.63 14.29% 74.09
K802-21 膀胱脱手術 メッシュを使用するもの 33 1.21 7.67 0.00% 74.21
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 32 1.25 9.88 0.00% 70.47 【後腹膜鏡下腎尿管全摘術】
 泌尿器科では,膀胱の悪性腫瘍に対する手術を多く実施しています。腎腫瘍,尿管腫瘍,膀胱腫瘍,前立腺腫瘍,副腎腫瘍,精巣腫瘍など尿路性器腫瘍の診断とその進行度および病態に応じた治療を行っています。腎癌(腎摘除術,部分切除術),腎孟尿管癌,前立腺癌,副腎腫瘍などには腹腔鏡下手術を施行しています。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 96 1.05 7.21 0.00% 47.97 【広汎子宮摘出術】
K867-3 子宮頸部摘出術(腟部切断術を含む。) 57 0.00 1.93 0.00% 37.72 【円錐切除手術】
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 55 0.98 4.27 0.00% 36.87 【腹腔鏡下手術】
K879 子宮悪性腫瘍手術 34 1.00 10.88 0.00% 54.62
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 開腹によるもの 28 1.86 7.89 3.57% 40.46
 手術は子宮全摘術が多く,子宮悪性腫瘍手術も他施設と比較して多いです。卵巣腫瘍に対する腹腔鏡下手術も多く行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 288 0.40 1.77 1.04% 71.32 【シャントPTA】
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 58 9.09 18.17 10.34% 66.43 【シャント手術】
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術
K6151 血管塞栓術(頭部,胸腔,腹腔内血管等) 止血術
K607-2 血管縫合術(簡単なもの)
 腎臓内科で最も多い手術は,すでに定期的に血液透析を受けておられる患者さんが,シャント機能低下(血栓:血管の中に血の塊ができる,狭窄:血管がせまくなる,などにより血液の流れが悪くなる状態)を来したときに,その改善のために行われる手術あるいはその治療を受けられた患者さんが該当します。次に多い手術は,これから新たに血液透析を始める患者さんにおいて,安定した透析が行えるように実施される血管のバイパス術(ふつう左右いずれかの上肢),あるいはその治療を受けられた患者さんが該当します。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K171-21 内視鏡下経鼻的腫瘍摘出術 下垂体腫瘍 63 3.54 13.30 1.59% 47.68 【経蝶形骨洞手術】
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 42 1.52 13.62 35.71% 80.24 【慢性硬膜下血腫 穿頭ドレナージ術】
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 33 4.64 20.94 3.03% 58.45
K1781 脳血管内手術 1箇所 27 1.59 27.85 29.63% 65.15
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 26 1.00 24.50 30.77% 61.81
 脳腫瘍や脳動脈瘤の治療には高度な医療技術が要求されます。脳神経外科では,最先端の医療機器と医療技術を用いて高度な医療を行っています。低侵襲で短期間の入院で済む医療を提供しており,治療成績も良好です。
移植外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 276 0.22 1.64 8.33% 69.81 【シャントPTA】
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 28 0.32 6.96 7.14% 65.32 【シャント手術】
K6147 血管移植術,バイパス移植術 その他の動脈 【シャント手術】
K608-3 内シャント血栓除去術
K772 腎摘出術
 移植外科では,透析導入時の内シャントの造設術,シャントトラブル時の再建術やIVR(経皮的バルーン拡張術,血栓溶解術),シャントが作れない患者さんへの長期留置型透析用カテーテルの留置術などを多く行っています。
内視鏡内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K654 内視鏡的消化管止血術 73 0.63 7.64 4.11% 71.49
K6532 内視鏡的胃,十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 52 1.40 5.13 0.00% 74.40 【胃ESD(粘膜下層剥離術)】
【胃EMR(粘膜切除術)】
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 33 1.09 6.61 3.03% 71.48
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 28 1.50 4.68 0.00% 65.93
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル以上 23 1.70 1.74 0.00% 72.78
 内視鏡内科で最も多い手術は,消化性潰瘍などからの出血に対して,内視鏡を用いて止血する方法です。内視鏡で出血源を特定し,内視鏡診断を行った後に止血処置具にて止血術を行います。内視鏡的胃,十二指腸ポリープ・粘膜切除術は胃,十二指腸に発生した早期悪性腫瘍を内視鏡を用いて切開剥離法で切除する方法です。内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術は,大腸内にできたポリープを内視鏡的に切除する方法です。切除検体は顕微鏡で観察し,正確な病理診断を行います。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 119 1.00 1.19 0.00% 4.13 【鼠径ヘルニア根治術】
K836 停留精巣固定術 20 1.00 2.00 0.00% 3.40 【停留精巣手術】
K6333 ヘルニア手術 臍ヘルニア 19 1.00 2.00 0.00% 3.11 【臍ヘルニア手術】
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 12 0.33 5.25 0.00% 8.75
K809-2 膀胱尿管逆流手術
 鼠径ヘルニアは手術創が分かりにくい工夫を行い,新生児,乳児外科では臍を利用した小切開手術を多く行っています。虫垂炎は腹腔鏡下手術を行っています。リンパ管腫に対してブレオマイシンによる硬化療法を行っています。小児泌尿器手術も多く行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K552-22 冠動脈,大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの) 2吻合以上のもの 28 4.04 17.29 25.00% 68.32 【開心術】
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 21 0.95 3.57 4.76% 72.48 【足・その他動脈のカテーテル検査】
K597-2 ペースメーカー交換術 19 0.95 7.00 5.26% 77.63 【ペースメーカー植え込み術・電池交換術】
K5551 弁置換術 1弁のもの 12 6.42 26.25 8.33% 75.58
K5612 ステントグラフト内挿術 腹部大動脈
 心臓血管外科では,大人の心臓の病気および血管の病気に対しての手術を主に行っています。狭心症に対しての手術(冠動脈バイパス術),弁膜症に対しての手術(弁形成術や人工弁による弁置換術),大動脈に対する手術(ステントグラフト手術,人工血管による置換術),足の血流障害に対しての手術(下肢バイパス術,カテーテル治療),および静脈瘤に対しての手術などがあります。入院期間は心臓や大血管の手術の場合はには2~3週間前後,足の血管の手術の場合は3日~2週間程度となっています。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 78 6.65 6.68 0.00% 31.79 【帝王切開】
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 29 8.17 6.17 0.00% 32.83 【帝王切開】
K9061 子宮頸管縫縮術 マクドナルド法 21 1.52 7.00 0.00% 32.76 【頸管縫縮手術】
K9091 流産手術 妊娠11週までの場合 10 0.90 0.20 0.00% 35.10
K904 妊娠子宮摘出術(ポロー手術)
 1年間に約150件の緊急母体搬送を受け入れ,その多くが帝王切開での分娩が必要となるため,一般施設に比べて帝王切開分娩の割合が高くなっています。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 52 1.00 10.44 0.00% 68.83
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 36 1.06 10.22 2.78% 71.58
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 25 2.24 6.52 8.00% 43.12
K5132 胸腔鏡下肺切除術 その他のもの 13 1.77 8.77 0.00% 67.62
K5143 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの
 呼吸器外科(肺の手術)では,基本的に胸腔鏡下手術による低侵襲手術を導入しており,約1.5cmと6~8cm程度の2箇所の創あるいは約1.0cm~1.5cm程度の3箇所の創からのアプローチとなり手術創も小さいため早期回復が期待できます。ただし手技的に難しい場合(胸腔内の高度な癒着など)や根治性が不充分と判断された症例に対しては,安全性を重視して創を約12~15cm程度に延長して開胸にて手術します。肺の悪性腫瘍(肺がん)の手術は手術前日入院となり,標準的な術式である肺葉切除+リンパ節郭清術の場合は,手術時間は約2時間前後で輸血をしないことがほとんどです。術後7~10日間で退院できることを目標にしており,平均入院期間は約11日となっています。自然気胸の手術(肺嚢胞切除術)は術後3~5日前後で退院が可能となります。また当科は生体適合性のある被覆シートで肺嚢胞切除部位を補強することで再発率を下げる工夫をしています。
内科(臨床腫瘍科)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 など 27 6.78 12.70 0.00% 60.07
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 14 11.93 19.14 14.29% 62.86
K6153 血管塞栓術(頭部,胸腔,腹腔内血管等) その他のもの
K651 内視鏡的胃,十二指腸ステント留置術
K688 内視鏡的胆道ステント留置術
 がん化学療法では,点滴の回数を重ねると末梢血管の確保が難しくなることがあります。また刺激の強い抗がん剤では,静脈炎による疼痛のために継続できない場合もあります。こうした場合に,より安全・確実に抗がん剤治療を行うために,中心静脈注射用埋め込み型カテーテル(CVポート)を設置することがあります。またCVポートは血管内に薬を長時間注入する場合,例えば高カロリー輸液の投与などにも用いることがあります。当院では,原則外来で日帰り小手術として行っています。本データは,症状緩和目的で入院された患者さんで,CVポートを設置した件数を示すもので,術後日数はCVポート増設のために必要であることを示すものではありません。
皮膚科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術 単純切除 28 0.29 5.93 0.00% 79.50
K0062 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3センチメートル以上6センチメートル未満 10 0.30 2.40 0.00% 56.70
K0052 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径2センチメートル以上4センチメートル未満
K0053 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部) 長径4センチメートル以上
K0061 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 長径3センチメートル未満
 粉瘤や脂肪腫などの良性の腫瘍でも,サイズが大きい場合は術後安静のために短期間の入院が必要です。ボーエン病,基底細胞癌,有棘細胞癌,悪性黒色腫,乳房外パジェット病など,皮膚の悪性腫瘍では,切除後に単純に縫縮できないことが多く,皮弁形成術や皮膚移植をしてキズを閉じます。術後安静のため入院が必要となります。
小児科(新生児)
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 25 0.00 149.32 0.00% 0.00
K5622 動脈管開存症手術 動脈管開存閉鎖術(直視下)
K7161 小腸切除術 悪性腫瘍手術以外の切除術
K7192 結腸切除術 結腸半側切除
 超低出生体重児は,自発呼吸に乏しく,出生時に気管内挿管を行うことが多く認められます。
その他(DIC,敗血症,その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
【集計条件】
●平成28年4月1日から平成29年3月31日までの退院患者で,一般病棟に1回以上入院した患者データを対象としています。
●最も医療資源を投入した傷病名が播種性血管内凝固(DPC6桁130100),敗血症(DPC6桁180010),その他の真菌症(DPC6桁180035),手術・術後の合併症(DPC6桁180040)について,入院契機病名(DPC6桁レベル)の同一性の有無を区別して症例数をカウントしています。
●同一性の有無とは,上記4つの各医療資源最傷病の症例(DPC6桁レベル)について,様式1の入院契機傷病名に対するICD10コードが,医療資源最傷病名に対応するICD10コードに該当している場合は「同一」としています。
●同一性の有無を区別した各症例数(個々の様式1ベース)の,全退院患者数に対する発生率を示しています。
●10症例未満の数値は「-」で表示しています。

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 29 0.20%
180010 敗血症 同一 133 0.91%
異なる 116 0.79%
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 118 0.80%
異なる 17 0.12%
 厚生労働省による平成26年度のDPC対象病院全国平均は,上から順に,DIC(播種性血管内凝固)「0.17%」,敗血症「0.56%」,その他の真菌症「0.04%」,手術・処置等の合併症「0.70%」となっています。
更新履歴
2017/9/29
平成28年度 病院指標を公開しました。