令和2年度 研修医の一日

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4月)初期臨床研修医1年次 井村 雄介

井村 雄介

初めまして,研修医1年目の井村雄介です。研修のスタートとなる4月は,主に消化器・乳腺外科にて研修しました。

今回は,研修医の外科での一日をご紹介します。

07:30~
病棟患者さんの回診を行います。電子カルテから夜間の状態をチェックした後,ベッドサイドに向かいます。創部の確認や腹部所見は特に注意して確認します。
08:00~
手術症例,新規入院,相談症例についてカンファレンスを行います。最終週に1年目の研修医にもプレゼンテーションの機会があるので,この時までに事前準備をしておきます。
08:45~
手術開始までに,その日の病棟業務を行います。指導医と相談し,必要な処置,検査のオーダー,指示,処方などを終わらせます。
09:00~
手術が始まります。助手として,視野の確保や腹腔鏡手術でのカメラ操作,閉腹の際の縫合・結紮を行います。
15:00~
手術が終了すると,術後管理を上級医と一緒に決定していきます。また,手術前に対応しきれなかった病棟業務を行います。

さらに,当院には多くの救急患者搬送があるので,消化器・乳腺外科でも緊急手術が多く,研修医が経験を積むことのできる機会も多くあります。

以上が消化器・乳腺外科の一日です。当院の消化器・乳腺外科は毎日多くの手術を行っており,様々な手術を経験できます。術後,患者さんが元気になっていく姿を見るのが何よりのモチベーションになります。

また,外科では指導医に3年目や4年目の先生がつくので,距離感も近く楽しく研修することができると思います。

研修医としての生活がスタートし,まだまだ分からないことも多くありますが,一人前の医師になることを目指して日々頑張っていこうと思います。

5月)初期臨床研修医1年次 内田 翔太

内田 翔太

こんにちは。研修医1年目の内田翔太です。

真夏日も増えてきている5月現在,私は麻酔科で研修しています。

それでは私のある一日を紹介したいと思います。

07:00~
前日手術された患者さんの術後診察を行います。術後の痛みや麻酔に関連する合併症・偶発症がないかを中心に診察します。
07:20~
手術室へと向かい,麻酔器の立ち上げや,使用する薬剤などの準備を行います。
08:10~
カンファレンスで当日自分が担当する患者さんのプレゼンテーションを行います。その後は再び手術室へ向かい,準備を行いながら患者さんの入室を待ちます。
08:45~
患者さんの入室後,麻酔を始めていきます。指導医のもとルート確保や気管挿管,動脈ライン確保,場合によっては中心静脈カテーテルを取ることもあります。
16:00~
手術が終わると,指導医と共に翌日の症例の術前診察を行い,その日の業務は終了となります。

以上が麻酔科の一日の流れです。

麻酔科は周術期の全身管理が求められるため非常に大変ではありましたが,それだけに多くを学ぶことができました。また,手技は救急・救命の場面でも必要不可欠となるものがほとんどで,その重要性を改めて実感できる研修となりました。

まだまだ未熟ではありますが,着実に前に進めるよう一つ一つの仕事を丁寧に行っていきたいと思います。

6月)初期臨床研修医1年次 正廣 宣樹

正廣 宣樹

はじめまして,研修医1年目の正廣宣樹です。

6月は精神科で研修しました。では,精神科での一日を紹介します。

08:30~
カンファレンス
前日の入院患者さんの状態や治療方針等について話し合います。また,その日の一日のスケジュールについても話し合います。
09:00~
お薬外来 ・病棟業務
お薬外来では,処方継続中で症状が安定した患者さんの外来を担当します。病棟業務では,担当している患者さんの話を聞き,今後の方針を上級医と相談して決定します。
13:00~
病棟業務やリエゾン初診・回診
病棟業務では,患者さんが午前中の様子と変化してないか確認を行います。リエゾンでは他科から紹介を受けた入院患者さんの診察に行きます。上級医と相談して治療方針を計画し,紹介元の診療科と連携し治療を進めていきます。
17:00~
カンファレンス
曜日によって異なるのですが,脳波やリエゾン,病棟の患者さんについて等,様々なカンファレンスに参加し,知見を深めることができます。

以上が精神科での一日の流れになります。

上級医の先生方は皆優しく,わからないことがあれば丁寧に教えて下さるので充実した研修を行うことができています。まだまだ分からないことも多くありますが,日々の学びをたいせつにして精進したいと思います。

7月)初期臨床研修医1年次 篠原 充

篠原 充

こんにちは,研修医1年目の篠原充です。

研修医生活も4カ月目に突入し,少しずつ病院の雰囲気にも慣れてきたこの頃です。7月は消化器・内視鏡内科で研修をしています。

今回は消化器・内視鏡内科での一日について紹介します。

08:00~
病棟回診・病棟業務
夜間の患者さんの経過や朝のバイタルをカルテで確認した後,患者さんのもとに行き状態を確認します。その後指導医と一緒に回診します。
09:00~
検査・治療
上部・下部内視鏡/超音波内視鏡/ERCPなど,様々な検査・治療が行われます。研修医は検査・治療の際,指導医と一緒に検査に入り介助をします。最初はわからないこともありましたが,経験を重ね少しずつ所見がわかるようになり,成長を感じることもできました。
18:00~
病棟回診・病棟業務
全ての検査終了後に,検査後の状態確認など担当患者の回診を行い,その日の業務は終了です。
(水曜日には夕方にカンファレンスがあり,研修医が症例発表をする機会もあります。)

以上が消化器・内視鏡内科の一日です。

消化器・内視鏡内科では,研修医ごとに後期レジデントが指導についてくださいます。年齢も近いため,疑問に思ったことやわからないことなどがあれば気軽に聞くことができる環境があり,充実した毎日を送っています。またやる気があれば指導医の指導の下,内視鏡検査をさせてもらうこともできます。

後輩の皆さんもぜひ県立広島病院で研修し,より多くのことを吸収して今後の糧としてください。自分も早く一人前になれるように日々精進していきたいと思います。

8月)初期臨床研修医1年次 國田 直孝

國田 直孝

こんにちは。研修医1年目の國田直孝です。

日差しも強くなり本格的な真夏日となる日も増えてきましたが,マスクが欠かせない日々が続いています。

そんな8月ですが,私は産婦人科で研修しています。簡単ではありますが産婦人科での一日を紹介します。

08:30~
朝カンファレンス・病棟回診
夜間に入院・出産した患者さんの状態の把握や,一日の予定を医師全員で共有します。その後受け持ち患者さんを尋ね,容態を直接確認します。
また新生児科と合同でのカンファレンスでは,当科で出生し新生児科入院となった児の経過や,出生後に新生児科で管理が必要になると思われる児の情報共有を行います。
09:00~
手術
手術は産科の帝王切開から婦人科の子宮摘出術など様々です。手術室では助手として血液や羊水の吸引,鈎引きで術野の確保などを行います。
病棟業務
上級医の先生とともに病棟での診察・処置に立ち会います。ほかにも化学療法の為の末梢ルート確保や術後の硬膜外カテーテルの抜去,創部の抜鉤・抜糸などを行います。
また出産がある際は立ち会わせていただき,上級医の指導の下,出産後の処置や出生した児の診察をします。
外来見学
上級医の外来診察日には同席し,妊婦健診や産後1カ月健診,化学療法導入前診察などの見学を行います。産婦人科を受診されて,診断から治療,退院後経過まで一連の流れを経験できる良い機会となっています。
カンファレンス
前の週の手術報告や,翌週以降に予定された手術症例などに関して議論します。また,産科で入院中の患者さんの管理や,今後の方針についても全員で議論し,共有します。

以上が産婦人科での一日となります。

特に産科領域では急な入院が決まることも多く,不安を抱えている妊婦さんも多いですが,赤ちゃんの産声を聞いたときの安堵した顔や出産直後のご家族の様子など,新しい生命が誕生する瞬間に立ち会えるのは他の科ではできない経験であり,大きな感動を覚えます。

まだまだ至らぬ点は多々ありますが,日々成長していけるよう,まずは目の前のことを一つ一つ頑張っていきたいと思います。

9月)初期臨床研修医2年次 山本 彩華

山本 彩華

こんにちは,研修医2年次の山本彩華です。9月はリハビリ科で研修をしています。

私は来年から整形外科へ進むので,運動器のリハビリを学びたく研修しています。

06:30
昨夜の緊急入院患者の確認や,リハビリの新たな処方の有無をカルテで確認したり,自己学習をして過ごしています。
08:15
整形外科との合同カンファレンスに参加し,手術予定の症例について共有します。術式やリハビリで気をつける事などを学びます。
08:45
リハビリの依頼について,個々の患者さんにどの様なリハビリが必要かを考えながら診察し,処方を行います。
13:00
午後からは理学療法・作業療法の実際を見学したり,整形外科の手術に入るなどして過ごしています。

将来,整形外科医になる視点から理学療法・作業療法の見学をすると,手術後にどこが痛むのか,ROM(関節可動域)を拡大させる流れ,段階を追って行う歩行開始,坂道階段の訓練は,患者さん個々の運動機能を評価し訓練拡大を図っていく過程がとても勉強になりました。当院は運動器疾患以外にも,脳卒中,心疾患,悪性新生物(がん),精神科,三次救急など,多様な症例が多く経験でき,同じ疾患であってもリハビリの進め方は一様ではなく,患者さんの身体的・精神的状態によっても日々変化があり,多くの学びがありました。

様々な症例を経験させていただきましたが,脳梗塞の患者さんが初めは補助足を使用していた状態から,転院前は杖歩行まで改善している姿を見た時はとても嬉しかったです。

リハビリ科で研修し学んだことを,今後の研修・診療に活かしていきたいと思います。

11月)初期臨床研修医1年次 N

N

みなさん,こんにちは。研修医1年目のNと申します。今年は新型コロナウイルス感染症の流行により,例年とは異なることが多くありますが,戸惑いながらも,毎日,一生懸命過ごしています。

11月は消化器・乳腺外科で研修しています。

07:30~
病棟患者さんの回診を行います。
基本的な身体診察を行い,バイタルの変化は電子カルテから確認します。術後の患者さんが多いので,創部の状態は感染徴候に注意して観察します。
08:00~
朝のカンファを行います。
今日の手術症例,新規入院,相談症例についてカンファレンスで話し合います。研修医にもプレゼンテーションの機会があります。
08:45~
手術に入る前に,病棟業務を一通り行います。
指導医と相談し,検査オーダーや指示,処方などを終わらせ,夕方までの計画を立てます。
09:00~
手術に入ります。
助手として,視野の確保,腹腔鏡手術におけるカメラ操作などを行います。また,機会があれば閉腹時の縫合・結紮を行います
15:00~
手術が終わり,病棟業務に戻ります。
術後評価を行い,必要に応じて,上級医に確認をします。
他には,救急患者の紹介があり,救急外来に診察に向かうことがあります。その中でも,外傷・急性胆嚢炎・急性虫垂炎・汎発性腹膜炎などの症例に対して,緊急手術が行われます。

以上,簡単ですが消化器・乳腺外科の一日を紹介しました。当院には多くの消化器・乳腺外科の手術症例が紹介されるため,毎日多くの手術が行われています。その中で,手術の知識を学ぶことはもちろん,どうして手術適応があるのか,いつ手術を考えるべきなのかなど,多くのことを学ぶ機会に恵まれた環境だと考えます。

今年もとうとう終わりに差し掛かりました。改めて,自分の研修に対する姿勢を見直し,貴重な初期研修時代を大切に過ごしていきたいと考えています。

11月)初期臨床研修医2年次 松島 彩子

松島 彩子

こんにちは,研修医2年目の松島彩子です。11月現在,臨床腫瘍科で研修しています。

臨床腫瘍科は固形がん・血液がんの化学療法を幅広く担当している診療科です。研修の一日を紹介します。

08:30
業務開始
カルテで患者さんの夜間の状態を確認します。患者さんの何気ない言葉に思いが隠れていることも多く,回診前は特に注意深くカルテ記載を読んでいます。
09:00
病棟回診
担当している入院患者さんのベッドサイドに行き,問診や診察を行います。
09:30
回診が終わり次第,上級医の指導のもとで処置を行います。
私がこの1カ月で経験させていただいた手技はPICC(末梢挿入型中心静脈カテーテル)挿入,胸腔ドレーン挿入,腹水穿刺などです。初めてやる手技もありましたが,しっかり指導を受けられるので安心して行えました。また手術室でのCVポート造設も行っており,上級医と一緒に手術に入ることができます。
16:00
回診,カンファレンス
夕方の回診とカンファレンスをそれぞれ週に一度行い,患者さんの現在の状況や今後の治療方針などを確認しています。

以上が大まかな一日の流れです。いろいろと制限されることも多い世の中ですが,充実した研修をさせていただいています。抗がん剤を扱う診療科に進む人は,投与前に確認すべきことや副作用への対応なども学べるためローテ―トすることをお薦めします。

初期研修も残り4カ月となり,いよいよ専門研修が見えてきました。より一層気を引き締めて頑張っていきたいと思います。

12月)初期臨床研修医1年次 小林 美咲

小林 美咲

こんにちは。研修医1年目の小林美咲です。

12月は小児科で研修しています。病棟にはクリスマスツリーがあり,退院する子にはプレゼントが配られ,季節感を感じながら研修しています。

それでは小児科研修医の一日を紹介します。

08:00~
病棟回診
入院患者さんの夜間の様子をカルテや看護師さんから情報収集し,診察に行きます。小さな子供は体調変化を訴えることが難しいこともあり,機嫌,ミルクの飲み,お母さんとのお話などから細かい変化を拾っていきます。
08:30~
病棟業務
指導医と一日の予定などを確認し,病棟業務を一緒に行います。検査オーダー,指示や他科へのコンサルテーション,場合によっては足底採血や脳波測定,CTやMRI撮影,髄液検査をすることもあります。
13:00~
乳児検診
週1回,乳児の1カ月検診があるので補助をします。一緒に診察をしたり,泣いている子供はあやすなどして,指導医が診察しやすい環境を作ったりします。
14:00~
講義
週2日,新生児科の研修医と一緒に講義を受けます。小児内分泌,腎臓,神経など専門の先生がそれぞれ講義してくださり,とても勉強になります。
17:00~
カンファレンス
入院患者さんの一日の変化や,新規入院となった患者さんの経過などを小児科全員で共有し,今後の方針について意見交換が行われます。研修医が発表することもあります。

このようなスケジュールで研修をしています。

小児は体重や年齢,成長や発達など,診察・治療にあたって考慮すべき点が多く,戸惑うこともありますが,指導医が丁寧に教えてくださり,とても勉強になり充実した研修生活を送っています。また,小児は通常考えられる以上の驚異的な回復を見せることがあり,生命力に驚かされます。つい数日前まで意識がなかった子などの笑顔を見ると感動し,疲れが吹き飛びます。

年末に迫り,2020年を振り返る機会が増えてきました。県病院に来てできるようになったこと,学んだことは学生時代の比ではなく,大きく成長できたように思います。一方,力不足を感じることも多く,悔しくなることもあります。どちらのフレッシュな気持ちも忘れず,いつまでも成長を続けたいと考えています。

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