心血管カテーテル治療
近年,虚血性心疾患に対するカテーテル治療は劇的な進化を遂げております。特に急性冠症候群(急性心筋梗塞,不安定狭心症)に対するカテーテル治療の恩恵は目を見張るものがあります。私は,心血管カテーテル治療を専門に診療を行っており,これまで急性冠症候群への緊急治療や,カテーテル治療の難易度の高い冠動脈複雑病変(慢性完全閉塞病変,石灰化病変,冠動脈主幹部病変,主幹部近位部病変など)への治療に積極的に取り組んで参りました。
急性冠症候群の治療は,局面局面で血行動態を維持しながら救命を最優先した最良の判断が必要となり,術者として多くの経験を積んでおります。また,複雑病変の治療としましては,石灰化病変を削って血管を広がりやすくするRotablator,Diamondbackなどの特殊なデバルキングデバイスや,冠動脈主幹部や近位部のプラークを削り取り摘出することが出来る方向性冠動脈粥腫切除術(Directional Coronary Atherectomy: DCA)の施行医の資格を習得しおり治療成績の向上に務めております。尚,Rotablatorについてはプロクターを行っており他施設に出向いて手技の指導を行っております。
治療難易度の特に高い慢性完全閉塞病変(Chronic Total Occlusion: CTO)に対する治療にも積極的に取り組んでおり,広島県内にとどまらず地域を跨いでエキスパートの先生方と連携を取り,高い手技成功率を維持しております。より高いレベルの治療を行うことで,地域の皆様のお役に立てるよう頑張りたいと思いますので,今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。