肝臓がんの外科治療
私は昭和61年に広島大学を卒業,平成7年に広島大学大学院を修了しました。県立広島病院には平成14年7月に赴任し,以後,専門である肝臓癌治療に携わってきました。
2021年,肝癌診療ガイドライン第5版に加え,肝内胆管癌診療ガイドライン初版が発行されました。以前より胆道癌診療ガイドラインはありましたが,肝内胆管癌に関するガイドラインは初めてで,これにより肝がんの診療方針はほぼ標準化されました。
患者さんの状況はそれぞれ異なっていますので,当院では消化器内科,臨床腫瘍科,放射線科,消化器外科が連携を取りながら,一人一人の腫瘍の状態,肝予備能を評価しながら,ガイドラインを参考に肝切除,焼灼治療,肝動脈塞栓術,全身化学療法,放射線治療など多角的に治療を行っています。また一次治療終了後は,かかりつけ医と緊密に連携を取りながら経過観察を行います。
治療方針に関する疑問などをお持ちの方には,セカンドオピニオンなどでお答えすることもできます。ご相談いただければと思います。