肺がんに対する治療、主に外科治療(手術)について
肺がん患者さんに対する手術を主に担当しております。日本における死因の1位は悪性新生物(がん)によるものですが、その中でも肺がんは年間死亡者数が7万人を超え最多となっています。しかし最近では、CT・PETなどの画像検査の普及に伴って早い段階で病気を発見し、早期に治療を行うことで多くの方が肺がんの根治を目指せるようになってきています。肺がんに対する手術技術も日々発展しており、最新の技術・手術器具を併用することで確実にがんを切除しながら、より安全に手術を受けていただけるようになってきています。さらに近年では、区域切除(肺を大きく切除するのではなく、病気の”区域”だけを切除する)に代表される、健康な肺をできる限り温存する術式も一般的になってきており、手術後でも手術前と大きく変わらない生活を送れるような、より体に負担の少ない手術が可能になってきています。
ステージI期・II期と早期の肺がんに対しては、ガイドラインにおいても”手術”が第一選択となっており、最も根治する可能性が高い治療法とされています。またステージⅢ期など、進行した肺がんに対しても化学療法、放射線療法、免疫療法の発展に伴い、これらと組み合わせた形で手術を行って、がんを切除することが可能になってきています。
肺がんと診断され不安になられている患者さんのお力になれるよう、呼吸器外科チーム一丸となって、できる限りの治療を行っていきたいと考えております。