肝機能と3Dシミュレーションによる最適な手術の提案
私は大学院で肝臓がんの研究で学位を取得した後は、多くの肝臓がんの術前準備、手術、術後管理に携わってまいりました。肝臓がんは、大きさや肝臓内の血管との位置関係、患者さんの肝機能といった要因により、誰一人として同じ条件の肝臓がんは存在しません。そのため肝切除を行う場合には患者さんごとに術式を決定する必要があります。
肝臓内の血管や腫瘍との位置関係は肝臓の表面からは見ただけではわかりませんが、術前のCT画像を3Dに再構築することで切除予定の血管や腫瘍との位置関係、そして予定肝切除量が評価可能となります。
私たちはこのような技術を用い、患者さん一人一人に応じた安全性と根治性を兼ね備えた最適な術式を選択します。